Dev:JA/Ref/Release Notes/2.80/UI

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Blender 2.80: ユーザーインターフェイス

Blender のユーザーインターフェイスが一新され、多数の機能が見つけやすく、使いやすくなりました。

ショートカットキー

長年に渡る Blender の機能の拡張により、新機能とユーザーが自分用に利用可能なショートカットキーの数が少なくなってしまいました。そのため、多数のショートカットキーが、頻繁に使用する機能がすばやくアクセスできるよう変更され、同時に、デフォルトで割り当てられているショートカットキーの数が減り、ユーザーが自分用に利用できるようになりました。

以下のキーマップが利用可能です。


左クリック選択

デフォルトでは、Blender は左マウスボタンを選択に使用するようになりました。左クリック選択用のキーマップが、ツールバー内の新ツールを含む、Blender の全機能で利用可能になるよう再作業を行いました。また、一新された左クリック選択が、多くのノート PC ユーザーが使用する Emulate 3 Button Mouse(3ボタンマウスを再現)と共に動作するようになりました。今、ワンボタントラックパッドやペン入力で Blender が完全に使用できるようになっています。

動作は以下の通りです:

  • 左クリックで選択([Shift]または[Ctrl]キーを押しながらで、選択の追加または削除)
  • 右クリックでコンテクストメニューを開きます
  • デフォルトの Box(矩形)選択ツールでは、ドラッグで矩形範囲指定、[Shift]または[Ctrl]キーで、選択の追加または削除
  • [Shift]+右マウスボタンですべてのツールから3Dカーソル設定、または(ツールバーの)3D Cursor ツールに切り替え、単にクリック
  • [W]キーで常に Box(矩形)選択ツールに復帰。

なお右クリック選択については、キーボードとマウス使用時に、効率と健康の面において優位性があるため、サポートを継続していくことを付け加えておきます。

新しいテーマとアイコン

UIの要素で注意が散漫にならず、作品に集中できるよう、Blender の見た目と雰囲気を新しいダークテーマとモダンなアイコンセットでリデザインしました。明暗どちらのテーマを背景にしても常に読めるよう、アイコンはテーマによって色づけされるようになりました。

明るいユーザーインターフェイステーマやその他のバリエーションが好みのユーザーには、Blender の初回設定時やユーザー設定内で、様々なテーマプリセットが利用可能です。

コンテクスト・Quick Favorites メニュー

Blenderを通じて、右クリック(選択中のキーマップによっては[W]キー)コンテクストメニューができました。これにより、与えられたコンテクスト内で重要なコマンドにすばやくアクセスできます。

さらに、新しい Quick Favorites メニュー([Q]キー)に、好きなコマンドを集めることができるようになりました。ボタンやメニュー上で右クリックすることで、どんなコマンドやメニューでもこのポップアップメニューに追加可能です。

テンプレート

新規ファイル開始時、複数のアプリケーションテンプレートの中から選択できるようになりました。

  • General: 3D モデリング、シェーディング、アニメーション、レンダリング。
  • 2D Animation: グリースペンシルによる、2Dベースのドローイングとアニメーション。
  • Sculpting: スカルプティングを始めるシンプルなセットアップ。
  • VFX: ビジュアルエフェクト用のモーショントラッキング、マスキング、コンポジティング。
  • Video Editing: Blender を動画エディターとして使用。

各テンプレートは違う startup ファイルに保存できます。

Workspace(ワークスペース)

Workspace(ワークスペース)は、モデリングやスカルプティング、テクスチャペインティングなどの特定のタスク用のスクリーンレイアウトです。これらはウィンドウ上部のタブで利用可能です。

各テンプレートでデフォルトのワークスペースセットを提供しており、カスタマイズ可能です。新しいワークスペースの作成や、他のテンプレートからのコピーもできます。また、File(ファイル)メニュー → Append で、.blend ファイルからワークスペースをアペンドすることもできます。ワークスペースはタブ上右クリックで削除可能です。

Window(ウィンドウ)メニュー → New Main Window(新規メインウィンドウ)で、複数のワークスペースを同時に開くことができます。その後、各ウィンドウで自身のワークスペース、シーン、ビューレイヤーが設定可能です。
また、各ワークスペースは Window(ウィンドウ)メニュー → New Window(新規ウィンドウ)と、各エディター内の View(ビュー)メニュー → Duplicate Area into New Window(新しいウィンドウにエリアを複製)で、複数の子ウィンドウを持つことができます。

各ワークスペースには関連するオブジェクトモードがあり、ワークスペース切り替え時に自動的にアクティブになります。

ツールとツール設定

3Dビューポートの左側に新しいツールバーが付きました。ツールバー内の新ツールは従来のコマンドとは違い、有効化すると他のツールに変更するまでアクティブなままになります。

これらの設定はウィンドウ上部のバーに表示されます。もっと詳細な設定(スカルプトブラシなど)のツールでは、同じツール設定がプロパティエディターのツールタブ(訳注:縦タブの一番上)でも利用可能です。

アドオンのいくつかはツールバー内の新ツールとして利用可能になる予定です。他の物もタブや3Dビューポート内の右側のサイドバー内のパネルに移行するでしょう。

Adjust Last Operation(最後の操作の調整)

前回適用した操作の設定を調整できるよう、エディターが左下隅にパネルを表示するようになりました。

これらは次の操作の動作をコントロールする、トップバーやプロパティエディター内のツール設定とは別の物です。

ステータスバー

ウィンドウの一番下にステータスバーが置かれるようになりました。このバーには以下が表示されます。

  • 各エディター、モード、ツールでのマウスボタンとキーの役割の情報。修飾キーを押すとそれに併せて更新されます。
  • ツールやジョブのメッセージと進行状況。
  • シーンの統計情報。

このステータスバーは下にドラッグしたり、ウィンドウメニューによって非表示にすることもできます。

Properties Editor(プロパティエディター)

プロパティエディターが再編成され、ボタン類は主に一列レイアウトになりました。また、パネルはサブパネル(英文)を持てるようになり、デフォルトでは高度な設定や、あまり一般的でない設定は折りたたまれています。

スペース節約のため、プリセットはパネルのヘッダーに移動されています。

各プロパティの隣には「デコレーター」があり、ここでそのプロパティがアニメーションしている、キーフレームがある、ドライバーが利用している、リンクやオーバーライドされているといった、現在の状態がわかります。

オブジェクトやボーンを指すプロパティ(コンストレイントのターゲットなど)に、ターゲットのオブジェクトやボーンを選択できる 'Jump To Target' が、新しく右クリックメニューに付きました。

Preferences(Blender設定)

Preferences(Blender設定)ウィンドウが縦ソースのリストで再設計され、さらにパネルやサブセクションを使用し、プロパティのようなレイアウトにまとめられました。以前は散らばっていた多数の関連オプションもパネルにグループ化されました。特に Theme(テーマ)セクションは、アダプティブ・レイアウトシステムの使用により、さらに体系的かつ柔軟性が向上しました。

ポップオーバー

2.8には、基本的に一つのメニューとしてパネルが追加表示される、ポップオーバーのコンセプトがあります。これにより、関連する機能がまとまり、使わない時も邪魔にならないよう(しまったまま)にできます。

オプションに効率的よくアクセスするには、ポップオーバーをクリックした時に(ポップオーバーが開いた後も)マウスボタンを押しっぱなしにし、変更したいオプションの上で離してください。

パイメニュー

デフォルトでパイメニューを一通り同梱しており、キーボードで関連する機能のグループを効率よく利用できます。パイメニューはジェスチャーで使用可能なため、高速です。キーを押しっぱなしにし、対象の方向にスワイプし、キーを離すだけ。時間が経てば、ユーザーはアクションをすばやく繰り返すことができるよう、体で覚えることができます。

デフォルトのキーマップでは、パイメニューは Orientation(座標系)[,]キー、Pivot(ピボット)[.]キー、Viewport(ビューポート)[~]キー(日本語キーボードでは[@]キー)、Shading(シェーディング)[Z]キー、Snap(スナップ)[Shift]+[S]キー、Proportional Editing Falloff(プロポーショナル編集減衰)[Shift]+[O]キーです。