Doc:JA/2.6/Manual/Data System/Data System

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Overview

(概観)

各 .blend ファイルにはデータベースがひとつあります。データベースにはファイル内にあるすべてのシーン、オブジェクト、メッシュ、テクスチャなどが含まれます。ファイルは複数のシーンを含むことができ、各シーンは複数のオブジェクトを含むことができます。オブジェクトは複数のマテリアルを含むことができ、マテリアルは複数のテクスチャを含むことができます。異なるオブジェクト間でリンクを張ることもできます。

Outliner

(アウトライナー)

アウトライナー(Outliner) ウィンドウを使えば、ファイルの中身を簡単に調べられます。このウィンドウは Blender のデータシステムを表示し、データベースを複数の方法で表示します。また、選択、改名、削除、リンクといったオブジェクトの簡単な操作もできます。ヘッダーにあるボタンで表示内容にフィルターをかけることができます。

アウトライナーについてもっと詳しく >

Users (Sharing)

(ユーザー(共有))

データブロックの多くはデータブロック間で共有でき、再利用が奨励されます。例えばあるオブジェクトが「光沢」という名前のマテリアルを持っているとします。同じマテリアルを持つオブジェクトを新たに作るには、オブジェクトのマテリアルパネルで追加/NEWボタンをクリックするのではなく、その隣の小さな上下矢印のあるアイコンをクリックして、既存のマテリアルの一覧から「光沢」を選びます。これで、この2つのオブジェクトは同じマテリアルを共有しています。マテリアル名の隣にある数字「2」は、このマテリアルの利用者が2人いる(利用オブジェクトが2つある)ことを示しています。よく使われる例には他に次のようなものがあります:

  • テクスチャをマテリアル間で共有する
  • オブジェクト間でメッシュを共有する(クローン)
  • オブジェクト間で Ipo curve を共有する。例えばすべてのライトを一斉に暗くするような場合です


Fake User

(フェイクユーザー)

忘れてはいけないのはデータブロックが いま開いている ファイル内のものに一切リンクされていないとき、Blender はこのデータブロックを保存しないということです。他の ファイルからリンクして使うライブラリ用に「.blend」ファイルを作っているのなら、いま開いている(ライブラリの)ファイルからデータブロックが誤って削除されないように気を配る必要があるでしょう。具体的には、データブロック名の隣にある F ボタンを押して、データブロックの「Fake User」を作ってください。これでユーザー数がゼロになることはなくなり、データブロックは削除されません(Blender は他ファイルからリンクされている数は管理しません)。

Copying and Linking Objects Between Scenes

(シーン間でのオブジェクトのコピーとリンク)

シーンをまたいでオブジェクトのリンクやコピーをしたいことがあるでしょう。このためには、リンクやコピーを行いたいオブジェクトを選択して、3D描画領域のヘッダーの Object(オブジェクト) » Make Links(リンク作成)および Make Single User(シングルユーザー化) を使います。Make Links(リンク作成) はシーンをまたいでリンクを作ります。純粋なコピーを作るには、まずリンクを作ってから Make Single User を選び、オブジェクトの独立したコピーを現在のシーンに作ります。シーンでの作業の詳細については こちらを ご覧ください。

Appending or Linking Across Files

(ファイルをまたぐ追加やリンク)

File(ファイル) » Append(アペンド) 機能(いつでも ⇧ ShiftF1でアクセスできます)を使って別の .blend ファイルの内容に簡単にアクセスし、現在のファイルに挿入できます。.blend ファイル間でのオブジェクトのコピーやリンクについて、詳しくは こちらを ご覧ください。

Proxy Objects

(代理オブジェクト) Proxy objects は、リンクしたデータやその一部をローカルにコピーします。例えば、アニメーターはこの機能を使ってキャラクターの操作ボーンを、実際のリグを複製せずにローカルに「コピー」できます。キャラクターのアニメーション作成において、外部ライブラリから丸ごと読み込んだキャラクターに対して、アニメーターがポーズやアクションの作業をできるようにしたいとき、特に役立ちます。別の例として、車の形状(メッシュ)の作業をする造形担当と、車のマテリアルの作業をする塗装担当がいるとします。塗装担当は車の形状を変えられませんが、車の色配置を扱う作業を始めることができます。車の形状の更新があれば、塗装担当の代理オブジェクトに自動的に反映されます。

Pack and Unpack Data

(データの梱包/梱包解除)

普段 .blend ファイルの外に保存されるさまざまなデータをすべて、.blend ファイルに組み入れることができます。例えば画像テクスチャとして使っている外部の .jpgファイルは、File(ファイル) » External Data(外部データ) » Pack into .blend file(.blend ファイルにパック) を使って .blend ファイルの中に置くことができます。.blend ファイルが保存されると、.jpg ファイルのコピーが .blend ファイルの「中に」置かれます。この .blend ファイルは画像テクスチャといっしょにどこにでもコピーやメール送信できるようになります。

画像テクスチャがパックされたことは、ヘッダーに小さな「クリスマスプレゼントの贈り物」が表示されるのでわかります。

Unpack Data

(データの梱包解除)

パックされたファイルを受け取ったら、File(ファイル) » External Data(外部データ) » Unpack into Files(ファイルにパック解除)... を行うことができます。元のディレクトリ構造(original location)を作るか、ファイルを // (.blend ファイルのあるディレクトリ)に置くオプションを選べます。もしテクスチャを編集して、その後に再パックしなおした .blend ファイルを交換する予定なら、そのファイルを送り返して、元の持ち主が(元の場所に)アンパックしたときに彼のテクスチャのコピーも更新されるように、「元の場所」を使ってください。