Dev:JA/Ref/Release Notes/2.65/Cycles

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Blender 2.65: Cycles

Open Shading Language

ユーザがOpen Shading Language (OSL)を使用し、自分でノードを作成できるようになりました。これらのノードは CPU レンダリングのみで動作し、GPUでの OSL コードの実行は対応していないことに注意してください。利用するには、レンダー(Render)プロパティ内の、▼レンダー→シェーディングから Open Shading Language を選択してください。

各 OSL シェーダはノード設定内のノードの一つに対応するため、既存のノードとうまく統合できます。シェーダを書く方法など、詳しい説明は下記を参照してください(英文)。

以下は簡単なサンプルシェーダです。diffuse BSDF とノイズテクスチャを使用しています(download .blend ファイル)。

shader simple_material(
    color Diffuse_Color = color(0.6, 0.8, 0.6),
    float Noise_Factor = 0.5,
    output closure color BSDF = holdout())
{
   color material_color = Diffuse_Color * mix(1.0, noise(P * 10.0), Noise_Factor);
   BSDF = material_color * diffuse(N);
}
OSL による寄木張りの床のサンプルシェーダ。blendswap の Rakshasa 氏のモデルを使用(.blend ファイル)。

モーションブラー

Cycles がカメラとオブジェクトのモーションのモーションブラーレンダリングに対応しました。従来はコンポジティングのポストプロセッシングエフェクトとしてのみ可能であり、完全に正確な結果を得ることはできず、手動でレンダリングレイヤーの設定をしないといけませんでした。

ネイティブなモーションブラーは透過や大量に重なったオブジェクト、光源の移動を処理できます。まだオブジェクトの変形によるモーションブラーは対応していません。(r51233) (r51363)

シャッター(Shutter)設定はモーションブラーが計算されるフレーム期間の時間をコントロールします。シャッターの時間が1.0で1フレームの長さブラーを行い、2.0で2フレーム分、前フレームから次フレームまで、低い値でブラーが少なくなります。

ユーザマニュアル(英文)

モーションブラーサンプル (.blend ファイル)

シェーディング

  • BSDF 毎のノーマル入力と新しい Bump(バンプ)ノード。各 BSDF ノードにノーマル入力が付き、例えば、複数の層のマテリアルの一層にのみバンプを掛けたい時など、その BSDF用のカスタムノーマルを設定できます。

Bumpノードは、スカラー値をディスプレイスメント出力につなげた時の挙動と同様に、ノーマルをスカラー値から生成するのに使用できます。(r51267)

0°と90°、テクスチャによるタンジェント方向回転後の異方性(Anisotropic)シェーディング。(.blend file)
  • テクスチャノード用の複製の親(From Dupli)オプション。これは生成(Generated)と UV 座標をそのオブジェクト自身ではなく、インスタンス(複製)の複製者(訳注:▼複製を設定したオブジェクト)から得ます。例えば、Big Buck Bunny では羽根のインスタンスのテクスチャリングに鳥の UV マップが使用されています。(r51059)

魚眼レンズ

2.64から魚眼レンズレンダーに対応していますが、今回はその使用を手助けする重要な改良です。

  • フルドーム表示が等距離射影の魚眼(Fisheye Equidistant)レンズから直接恩恵を受けることができるようになりました。完全なフルドーム魚眼をレンダリングするには、視野(Field of View)を180°にしてください 。(r52032)
フルドーム用に Equidistant fisheye 180°を使用。画像は Adriano Oliveira 氏作
  • センサーサイズが自動的にレンダーサイズのアスペクト比に合うよう自動的に計算されるように。(r52498)
  • ビューポートプレビューで正しい最終画像を見ることができるように。(r52080)
Equisolid fisheye、3Dビュープレビュー。画像はPataz Studio

ユーザーインターフェイス

  • [F12]キーによるレンダリングのプログレッシブリファイン(Progressive Refine)方法を復活。完了まで各タイルをレンダリングする方法に代わり、画像全体を徐々にリファインします。このレンダーは若干遅いものの、ノイズが十分低いと判断した時に手動でレンダーを止めることで、時間を節約できます。(r51299)
  • ボーダー(Border)レンダリングが3Dビューのカメラビューの外側でも可能になりました。新しいショートカット・キーはCtrl + Bで、ボーダーのクリアはCtrl + Alt + Bです。従来の⇧ Shift + Bは今もカメラビューで動作しますが、これはすでにカメラビュー以外でボーダーにズーム(Zoom to Border)で使用されています。(r51365)
  • タイル数がタイルサイズに置き換えられ、GPU パフォーマンスがうまくコントロールできるようになりました。CPU レンダリングでは、32×32や64×64のようなタイルサイズが大抵のシーンに適しています。GPUレンダリングでは、大きめのタイルサイズを使用する方がパフォーマンスを最適化できます。テストにより理想値を探すことができますが、256×256もしくは512×512が開始値として適しています。(r51887)
  • メモリ使用量レポートを追加。Cycles により使用されているデバイスメモリ量を表示します。(r51886)

最適化

  • どのメッシュ・ランプ・ワールドでも使用されていない、シェーダーのコンパイルと画像の読み込みをしないように。(r51761)
  • 画像保持(Persistent Images)オプション。デバイス上に読み込んだ画像を維持し、次回レンダリング時の初期化の時間を節約できます。(r52030)

CUDA

カーネルを実行時にビルドする Mac OS X ユーザーの皆さんは、正しい命令と最適化のために CUDA toolkit version 4.2 を使用してください。他のバージョンは対応していません。