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2018年6月29日 (金) 06:07時点における最新版

Blender 2.70 リリースノート

Cyclesでのボリューメトリックの初対応や、ヘアーとテクスチャの高速レンダリングのような新機能があります。モーショントラッカーは重み付き(Weighted)トラックに対応、平面トラッキング(Planar Tracking)も改良されました。メッシュモデリングでは、ラプラシアン変形(Laplacian deform)、ワイヤフレーム(Wireframe)といった新しいモディファイアーが、一方べベル(Bevel)ツールのコントロールも増えました。ゲームエンジンはオブジェクトのLOD(レベルオブディテール)に対応しました。

新しいユーザインターフェイスプロジェクトの最初の結果がこのリリースに含まれており、多数の変更により、インターフェイスの一貫性が向上し、さらに強力になりました。また、マルチスレッド化依存グラフの最初のリリースでもあり、これにより、シーン内の複数のオブジェクトでのモディファイアーとコンストレイントの評価が高速化されます。


Cycles レンダリング

Cycles 270 Volume.png

Cycles がボリュームレンダリングに初めて対応し、放射(Emission)、吸収(Absorption)、散乱(Scattering)があります。ボリュームレンダリングは火や煙、霧、ガラスの吸収、その他サーフェスメッシュだけでは表現不可能なさまざまなエフェクトに使用できます。

CPU レンダリング、特にヘアー、テクスチャ、Open Shading Language のパフォーマンスが向上しました。


モーショントラッカー

Blender2.70-PlaneTrackImage.png

トラッカーに重み付けできるようになり、特徴が消えたり追跡が困難になっても安定した結果を保持できるようになりました。平面トラック(Planar Track)のワークフローが改善され、コントロールが簡単になりました。自動特徴探知は新しい探知アルゴリズムの使用により、さらに堅牢になりました。


ユーザインターフェイス

Header menu collapsed.png

ツールバーにツールをカテゴリ別に分類するタブが付きました。また、XYZ軸やカラーチャンネルのような複数のボタンを一度に編集できるようになりました。トランスフォーム(Transform)ツールには式や単位を入力するモードが付きました。その他にもリスト、ヘッダーメニュー、ツールチップ、ボタン、メニューなど改良されました。


モデリング

Wireframe Mod Result.png

ラプラシアンデフォーム(Laplacian Deform)モディファイアーが追加され、表面の形状の細部を保ったままメッシュのポージングができます。新しいワイヤフレーム(Wireframe)モディファイアーはメッシュをワイヤーフレームに変換できます。ブーリアン(Boolean)モディファイアーが n ゴンに対応、べベル(Bevel)、スクリュー(Screw)、三角面化(Triangulate)モディファイアーも改良されました。

べベル(Bevel)ツールがべベルの側面(Profile)と結果のコントロールがもっと細かくできるようになり、ナイフ(Knife)ツールも改良されました。


スレッド化依存グラフ

GSoC-DepsGraph-ThreadedCPULoad.png

Blender内部での重要な変更の一つが依存グラフ(Dependency Graph)のスレッド化です。これはつまり、特にオブジェクトのモディファイアーとコンストレイントをマルチコアプロセッサを活かし、複数のスレッドで計算できるようになったということです。多数のオブジェクトのあるシーンや、重いモディファイアーのあるオブジェクトが複数ある時に顕著に表れます。これは Blender の依存グラフをもっと強力にする最初のステップです。


ゲーム開発

FPS-Walk-Navigation-Shortcuts.png

Blender ゲームエンジンがメッシュのLOD(レベルオブディテール)に対応しました。ゲーム開発者用に、Photoshop PSDファイルの作業に対応しました。

一般的な FPS ゲームの操作方法を持つ、新しいビューナビゲーション、ウォークモードが追加されました。ゲーム開発者には、まるでゲーム内のようにレベル内を移動できて便利です。


Freestyle NPR レンダリング

Blender261 python changes.png

Freestyle Python API は、Freestyle を柔軟にプログラミング可能な NPR レンダリングエンジンにするのに必要不可欠です。この API が再構築されました。


その他の機能

Blender2.70 MaskOverlapFill.png

さらに小さな変更と機能が Blender 全体にわたり多数行われています。注目すべき新機能は Fカーブの正規化表示(Normalized Display)、微分マップベイキング(Derivative Map Baking)、頂点カラーへのベイキング、マスク表示とマスクフィルのコントロールの改善、スカルプティングの重力(Gravity)オプション、ベクトル(Vector)ディスプレイスメントに対応した負のテクスチャ値、カスタマイズ可能な NPR シェーダを作成するランプデータ(Lamp Data)シェーディングノードなどです。


機能紹介の動画集

このリリースのいくつかの新機能のデモです。このリリースの開発中に作成された機能の動画をチェックしてみてください。


アドオン

Node Wrangler (別名 Node Efficiency Tools)や、新しい Sketchfab Exporter アドオンなど、いくつかのアドオンが追加・更新されています。


バグ修正(英文)

新機能に加え、従来のリリースに存在していた560以上のバグが修正されました。