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== Fluid(流体) ==
 
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* APIC シミュレーションメソッド
 
* APIC シミュレーションメソッド
** APIC シミュレーションを基礎的に対応しました。以前は FLIP シミュレーションのみ対応していた、Simulation Method(シミュレーション方法)メニューから有効化できます。({{GitCommit|8bdf191461a6}})[[File:FLIP_Mantaflow.mp4|thumb|500px|center|FLIP によるシミュレーション]][[File:APIC_Mantaflow.mp4|thumb|500px|center|APIC による同シミュレーション]]
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** 基本的な APIC シミュレーションに対応しました。従来は FLIP シミュレーションのみの対応で、Simulation Method(シミュレーション方法)メニューから有効化できます。({{GitCommit|8bdf191461a6}})[[File:FLIP_Mantaflow.mp4|thumb|500px|center|FLIP によるシミュレーション]][[File:APIC_Mantaflow.mp4|thumb|500px|center|APIC による同シミュレーション]]
 
** 従来、FLIP メソッドは多数のパーティクルが空気中に散乱する、飛沫が非常に多いシーンの作成に使用されていました。小さなスケールでのシミュレーションでは、この挙動はあまり好ましい物ではありませんでした。
 
** 従来、FLIP メソッドは多数のパーティクルが空気中に散乱する、飛沫が非常に多いシーンの作成に使用されていました。小さなスケールでのシミュレーションでは、この挙動はあまり好ましい物ではありませんでした。
** これらの場合、もっと安定した見た目の達成を重視する場合のシミュレーション用途に APIC が利用できます。
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** このような、もっと安定した見た目の達成を重視する場合のシミュレーションに APIC が利用できます。
** 全般的にユーザーは FLIP より APIC の方がノイズが少ないまま、渦をうまく維持することに気づくでしょう。
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** ユーザーは FLIP より APIC の方が全体的にノイズが少ないまま、渦をうまく維持することに気づくでしょう。
 
** FLIP 専用のプロパティ(FLIP Ratio(FLIP の比率)など)を除き、既存の全液体シミュレーション設定(Narrow Band Width(さざ波の幅)など)が APIC にも使用できます。
 
** FLIP 専用のプロパティ(FLIP Ratio(FLIP の比率)など)を除き、既存の全液体シミュレーション設定(Narrow Band Width(さざ波の幅)など)が APIC にも使用できます。
  
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[[File:Blender Viscosity demo scene frames.png|thumb|1024px|center|Blender の粘性デモシーン、アイスクリームの生成からのフレーム]]
 
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== 衝突判定 ==
 
== 衝突判定 ==

2021年5月8日 (土) 10:55時点における最新版

元記事:Reference/Release Notes/2.92/Physics - Blender Developer Wiki

Fluid(流体)

  • APIC シミュレーションメソッド
    • 基本的な APIC シミュレーションに対応しました。従来は FLIP シミュレーションのみの対応で、Simulation Method(シミュレーション方法)メニューから有効化できます。(8bdf191461a6)
    • 従来、FLIP メソッドは多数のパーティクルが空気中に散乱する、飛沫が非常に多いシーンの作成に使用されていました。小さなスケールでのシミュレーションでは、この挙動はあまり好ましい物ではありませんでした。
    • このような、もっと安定した見た目の達成を重視する場合のシミュレーションに APIC が利用できます。
    • ユーザーは FLIP より APIC の方が全体的にノイズが少ないまま、渦をうまく維持することに気づくでしょう。
    • FLIP 専用のプロパティ(FLIP Ratio(FLIP の比率)など)を除き、既存の全液体シミュレーション設定(Narrow Band Width(さざ波の幅)など)が APIC にも使用できます。
  • パーティクルのサンプリングの改善
    • 液体とセカンダリパーティクルがより正確にサンプリングされるようになりました。全パラメーターが等しい状態では、ベイクしたパーティクルは、ベイク毎に完全に同じ位置に計算されます。従来はそれが保証されていませんでした。(e09d0c0d077c)
  • スパース(空疎)グリッドキャッシング
    • グリッドデータをディスクに保存している途中、可能な場合(density や flame 時、levelsets は未該当)はグリッドをスパース構造に保存するようになりました。(e09d0c0d077c)
    • スパース最適化により、(ドメイン設定に既存の)"Empty Space(空の空間)" 値未満の値のグリッドセルはキャッシュされません。
    • この最適化による主な恩恵は次のような物があります。
      • キャッシュサイズの軽減
      • ビューポートでのシミュレーションデータ再生の高速化
    • この最適化は「何もしなくてもそのまま」動作します。UI には有効化するオプションはありません。
    • 現時点では、煙シミュレーショングリッドでこの最適化がうまく働くでしょう。
  • Viscosity(粘度)
    • 粘性のシミュレーション用の新しい方法を追加。(635694c0ff8frBM7510)
    • この新しい粘性アルゴリズムは、液体のゆがみ、とぐろ巻き、回転をシミュレートできるようにします。(基礎となるメソッド:Viscous Fluids
    • UI の新しい粘性のプロパティ(粘性ソルバーのON/OFF、粘性の強さの変更)はすべてキーフレームでアニメーション可能です。
    • FLIP と新しい APIC シミュレーションメソッドの両方で、この粘性ソルバーが利用可能です。ただし安定した挙動を望むなら APIC がお勧めです。

衝突判定

  • Cloth(クロス)が、セルフコリジョン用の既存の機能と同様の、オブジェクトの衝突判定からの頂点グループ使用による面の除外に対応しました。(rBe44e0e4e7)
  • Collider(コライダー)が、Collision(コリジョン)モディファイアーを削除することなく、アニメーション可能なトグルボタンを通じて無効化できるように。(rBac290bfbe)