「Dev:JA/Ref/Release Notes/4.00/Animation Rigging」の版間の差分

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= アニメーションとリギング =
 
= アニメーションとリギング =
  
* ポーズライブラリが3Dビューポートでポーズアセットを利用可能にするため、新しく導入された Asset Shelf(アセットシェルフ)を使用するようになりました。
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== ポーズライブラリ ==
[[File:Asset browser-pose library-use from viewport.png|720px|Depicts the usage of the pose library from the asset shelf]]
 
  
* チャンネルリストの背景色が、(テキストが読みづらい)背景全体のカバーから小さな矩形範囲に変更されました。({{GitCommit|c524fbe62393bdaba6503e1317c009e66be0df66}})<br />
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ポーズライブラリが新しく導入された Asset Shelf(アセットシェルフ)を使用し、3Dビューポートでポーズアセットが利用可能になりました。
チャンネル背景色も薄くなり、ブレンドが改善されました。この機能の所為でテキストが見づらくなることはなくなり、プリファレンスの "Channel Group Colors"(チャンネルグループカラー)オプションでデフォルトに有効になっています。
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[[File:Asset browser-pose library-use from viewport.png|720px|アセットシェルフ内のポーズライブラリ]]
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== ボーンコレクションとボーンカラー ==
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新しい Bone Collection(ボーンコレクション)により、従来の番号レイヤーとボーングループが置き換えられました。ボーンコレクションは個別に名前を付けることができ、もう固定の番号に縛られることはありません。<br />ボーンもボーングループカラーを置き換え、カラーを個別に指定するようになりました。(設計 {{Issue|108941}}、{{GitCommit|998136f7a7b520ef10c998c5af744eb0d464fdd3}})
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* ボーンカラーはポーズボーン同様、アーマチュア(編集モード)ボーンにも設定可能です([https://docs.blender.org/api/current/info_gotcha.html#edit-bones-pose-bones-bone-bones Gotchas: edit bones, pose bones, bone bones(英文)]も参照)。
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** 「編集モード」のカラーはアーマチュアの全ユーザー間で共有され、編集モードとポーズモードで利用可能です。
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**「ポーズモード」のカラーはアーマチュアオブジェクト毎に別々にでき(各アーマチュアオブジェクトに自身のポーズがあるのと同様)、キャラクター毎に色をカスタイマイズ可能です。
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** ポーズモードカラーは編集モードカラーのオーバーライドとして働きます。ポーズカラーの設定の「デフォルト」は編集モードカラーが表示されます。({{GitCommit|042c5347f4b8e69dee76285e3bf085b8933427b0}})
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* Select Grouped(グループで選択)オペレーター([Shift]+[G])が、ボーンカラーまたはボーングループで選択可能になりました。アクティブボーンを元に動作します。それぞれ、同じ色の他のすべてのボーンまたは一つ以上のボーンコレクションを共有するボーンを選択します。これは選択中のすべてのボーンを考慮していた従来とは少し挙動が違います。({{GitCommit|e41fbfd6e93}}、{{GitCommit|c230c526261}}、{{GitCommit|d5329eeea23}}、{{GitCommit|e59944dba4e}}、{{GitCommit|62639080bce}})
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* ボーンレイヤーのオペレーター([M]、[Shift]+[M])は、ボーンコレクションのオペレーターで置き換えられました。({{GitCommit|b48031df8e7}})
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* ボーンコレクションはリンク中のアーマチュアにもライブラリオーバーライドで追加可能です。
  
{|
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* アーマチュアプロパティ `show_group_colors` は `show_bone_colors` にリネームされました。({{GitCommit|f78ed7b900e99302d3bd0dd828167ec7fc09f370}})
|-
 
! 3.6 !! 4.0
 
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| [[File:blender-4.0-channel-group-colors-before.png|256px]] || [[File:blender-4.0-channel-group-colors-after.png|256px]]
 
|}
 
  
== 互換性のなくなる・後方互換性のない変更 ==
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* アーマチュアプロパティの "Skeleton"(スケルトン)パネルが "Pose"(ポーズ)にリネームされました。({{GitCommit|007cea46537}})
  
* フルキーの[1]から[9]によるコレクション表示の切り替えが、Pose Mode(ポーズモード)から削除されました。{{PullRequest|105120}}
+
[[../BoneCollectionsUpgrading|ボーンコレクションとカラーへのアップグレード方法]]に、Python コードをアーマチュアレイヤーとボーングループからボーンコレクションに変更する方法の概要があります。
  
* Graph Editor(グラフエディター)の一部のスライダーツールの範囲が0から1から、-1から1に変更されました:Blend to Neighbor(隣とブレンド)、Breakdown(ブレイクダウン)、Ease(イーズ)。 {{PullRequest|107173}}
+
== Bendy Bones(ベンディボーン) ==
  
* Vertex Weight Edit(頂点ウェイト編集)モディファイアーの Group Add(グループに追加)/Group Remove(グループから削除)が、閾値自身の値も含むように。{{GitCommit|1837bda030651582766ca5f8ebda216739285185}}
+
変形用に頂点を B ボーンのセグメントにマッピングする方法に、レストポーズの曲率を考慮した新しい方法が追加されました。({{GitCommit|0055ae01abbf0784eb3a64a6c50be7a5183b9524}}、[https://wiki.blender.org/wiki/Source/Animation/B-Bone_Vertex_Mapping#Curved_Mapping Blender.org の Wiki(英文)])
  
* "Push Pose from Rest Pose"(レストポーズからポーズをプッシュ)と "Relax Pose to Rest Pose"(レストポーズにポーズをリラックス)オペレーターが "Blend Pose with Rest Pose"(レストポーズとポーズをブレンド)に統合されました。{{PullRequest|108309}}
+
新しいマッピング方法は計算が遅いですが、B ボーンがレストポーズ内で強く曲がっている時(口角など)で生成される変形が改善されます。
  
* NLA の複製のホットキーがデフォルトで "Linked Duplicate"(リンク複製)になりました。{{GitCommit|8183f21258cd15d3aab1dfc5b1344f42e9560f78}}
+
<center>
 +
{| class="transparent" style="text-align: center"
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|+  style="caption-side: bottom" | Straight(ストレート)マッピング(デフォルト)と Curved(カーブ)マッピング、変形の違い
 +
|valign=top|[[File:Bbone-mapping-straight.png|256px|center]]
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|valign=top|[[File:Bbone-mapping-curved.png|256px|center]]
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|valign=top|[[File:Bbone-mapping-comparison.png|256px|center]]
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|}
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</center>
  
* NLA で Tweak(調整)モードに入る[Tab]キーが、デフォルトで「フルスタック評価」するように。({{GitCommit|b95cf5ff0f3da57738303b653c2c01326d663e46}}).
+
== Preserve Volume(体積を維持) ==
 +
長らく待ち望まれていた Preserve Volume(体積を維持)オプションにより、回転とスケーリングが組み合わされた時に歪みが生じる問題が解決されました。({{GitCommit|f12e9f32b56ec7ca8cc3251dd46e1ffc56d9d102}}、{{GitCommit|dee29f4e81d22f0d721e2d8010b06637ef7a5882}})
  
* Armature(アーマチュア)モディファイアーとコンストレイントの Preserve Volume(体積を維持)の処理が改善、スケーリングにより生じる歪みが修正されました。({{GitCommit|f12e9f32b56ec7ca8cc3251dd46e1ffc56d9d102}}、{{GitCommit|dee29f4e81d22f0d721e2d8010b06637ef7a5882}})
+
<center>
 +
{| class="transparent" style="text-align: center"
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|+  style="caption-side: bottom" | 回転と均一にスケールダウンした時のジョイントの、修正前と修正後の変形の比較
 +
|valign=top|[[File:Demo-preserve-volume-fix-before.png|384px|center]]
 +
|valign=top|[[File:Demo-preserve-volume-fix-after.png|384px|center]]
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|}
 +
</center>
  
* Graph Editor(グラフエディター)、NLA、Dope Sheet(ドープシート)のスナップがシーンに移動しました。{{PullRequest|109015}}
+
== NLA エディター ==
 +
* NLA ストリップが縦に並べ替え可能になりました。ストリップは既存のストリップやロック中のトラックをすり抜けてドラッグできます。({{GitCommit|4268ac0ed96bfacf0ad093be2e593208d64c8fcb}})
  
* アーマチュアレイヤーとボーングループは削除され、Bone Collection(ボーンコレクション)とボーン毎のカラーで置き換えられました(後述)。
+
* ビューの縦方向のスクロールを制限。無限スクロールを防ぎます。{{GitCommit|71463719646d686ec1f9341f64e93f42b5158dc5}}
  
* IK(インバースキネマティクス)コンストレイントの影響を受けるボーンは見た目でキーが付きます({{GitCommit|eab95fa2aaa9d1b29b460ab5c52fe8daf1da2d1b}})。つまり、プリファレンスの 'Visual Keying(ビジュアルキーイング)'を有効化した時、これらのボーンにビジュアルキーイングが使用されます(3.6以前では通常のキーが作成されていました)。
+
== Graph Editor(グラフエディター) ==
  
=== オペレーターのリネーム ===
+
=== 編集 ===
  
* アニメーション:"Bake Curve"(カーブをベイク)から "Keys to Samples"(キーのサンプル化)に。{{PullRequest|111049}}
+
* Match Slope(スロープマッチ)、Blend To Ease(イーズにブレンド)、Blend Offset(ブレンドオフセット)、Shear Keys(キーをせん断)、Scale Average(平均をスケール)、Time Offset(タイムオフセット)、Push/Pull(押す/引く)用のインタラクティブなスライダー。({{PullRequest|110567}}、{{PullRequest|110566}}、{{PullRequest|110544}}、{{PullRequest|111735}}、{{PullRequest|111744}}、{{PullRequest|110540}}、{{PullRequest|112388}})
  
* アニメーション:"Sample Keyframes"(キーフレームを抽出)から "Bake Keyframes"(キーフレームをベイク)に。{{PullRequest|112148}}、{{PullRequest|112151}}
+
[[File:Animaide tools.mp4|720px|center|thumb|新しいグラフエディターのオペレーター]]
  
=== Python/RNA API の変更 ===
+
* Butterworth Smoothing(バターワーススムージング)フィルター。({{PullRequest|106952}})
  
[[../Python_API#アニメーション|Python API]]セクションをご覧ください。
+
[[File:Butterworth Smoothing Filter.mp4|720px|center|thumb|バターワーススムージングフィルター]]
  
== ボーンコレクションとボーンカラー ==
+
* 現在の選択のハンドルの選択・選択解除。({{PullRequest|111143}})
  
大きな機能の一つとして、このリリースでは従来の番号のみのレイヤーとボーングループに代わり、名前付きボーンコレクションを導入しました。(設計タスク {{Issue|108941}})
+
=== パフォーマンス ===
 +
キーデータが密集している時のグラフエディターのパフォーマンスが大幅に改善されました。({{PullRequest|110301}}、{{PullRequest|110764}}、{{PullRequest|110788}}、{{PullRequest|112126}})
  
* 旧アーマチュアレイヤーとボーングループがボーンコレクションで置き換えられました。({{GitCommit|998136f7a7b520ef10c998c5af744eb0d464fdd3}})
+
下は62個のボーンのチャンネル毎に6000個のキーがあるセットアップによるテストで、ズームレベルによって5倍から10倍パフォーマンス改善しました。
  
* ボーンコレクションはリンク中のアーマチュアにもライブラリオーバーライドで追加可能です。
+
[[File:Graph Editor speedup comparison.mp4|3.6と4.0でのパフォーマンスの比較|720px|center|thumb]]
  
* ボーングループの削除に伴い、カラーも各ボーン毎に指定するようになりました({{GitCommit|042c5347f4b8e69dee76285e3bf085b8933427b0}})。これらのカラーはポーズボーン同様、アーマチュア(編集モード)ボーンにも設定可能です([https://docs.blender.org/api/current/info_gotcha.html#edit-bones-pose-bones-bone-bones Gotchas: edit bones, pose bones, bone bones]も参照)。
+
* アニメーション再生タイミングを改善し、フレーム間のブレを防ぎました。({{Issue|111579}})
**「編集モード」のカラーはアーマチュアの全ユーザー間で共有され、編集モードとポーズモードで利用可能です。
 
**「ポーズモード」のカラーはアーマチュアオブジェクト毎に別々にでき(各アーマチュアオブジェクトに自身のポーズがあるのと同様)、キャラクター毎に色をカスタイマイズ可能です。
 
** ポーズモードカラーは編集モードカラーのオーバーライドとして働きます。ポーズカラーの設定のデフォルトは編集モードカラーが表示されます。
 
  
* アーマチュアプロパティ `show_group_colors` は `show_bone_colors` にリネームされました。({{GitCommit|f78ed7b900e99302d3bd0dd828167ec7fc09f370}})
+
[[File:FPS_Jitter_Compare.png|720px|center|thumb|FPS のブレの比較]]
  
* Select Grouped(グループで選択)オペレーター([Shift]+[G])が、ボーンカラーまたはボーングループで選択可能になりました。アクティブボーンを元に動作します。それぞれ、同じ色の他のすべてのボーンまたは一つ以上のボーンコレクションを共有するボーンを選択します。これは選択中のすべてのボーンを考慮していた従来とは少し挙動が違います。({{GitCommit|e41fbfd6e93}}、{{GitCommit|c230c526261}}、{{GitCommit|d5329eeea23}}、{{GitCommit|e59944dba4e}}、{{GitCommit|62639080bce}})
+
== ウェイトペイント ==
 +
* 面のループ選択を追加。({{PullRequest|107653}})
  
* ボーンレイヤーのオペレーター([M]、[Shift]+[M])は、ボーンコレクションのオペレーターで置き換えられました。({{GitCommit|b48031df8e7}})
+
== ユーザーインターフェイス ==
  
* アーマチュアプロパティの "Skeleton"(スケルトン)パネルが "Pose"(ポーズ)にリネームされました。({{GitCommit|007cea46537}})
+
* チャンネルリストの背景色が、(テキストが読みづらい)背景全体のカバーから小さな矩形範囲に変更されました。({{GitCommit|c524fbe62393bdaba6503e1317c009e66be0df66}})<br />
 +
チャンネル背景色も薄くなり、ブレンドが改善されました。この機能のおかげでテキストが見づらくなることはなくなり、プリファレンスの "Channel Group Colors"(チャンネルグループカラー)オプションでデフォルトに有効になっています。({{GitCommit|c524fbe62393bdaba6503e1317c009e66be0df66}})
  
[[../BoneCollectionsUpgrading|ボーンコレクションとカラーへのアップグレード方法]]に、Python コードをアーマチュアレイヤーとボーングループからボーンコレクションに変更する方法の概要があります。
+
* ロック中の F カーブの表示を改善。({{PullRequest|106052}})
  
== Bendy Bones(ベンディボーン) ==
+
* F カーブモディファイアーのマルチ編集。({{PullRequest|112419}})
  
変形用に頂点を B ボーンのセグメントにマッピングする方法に、レストポーズの曲率を考慮した新しい方法が追加されました。({{GitCommit|0055ae01abbf0784eb3a64a6c50be7a5183b9524}}、[https://wiki.blender.org/wiki/Source/Animation/B-Bone_Vertex_Mapping#Curved_Mapping Blender.org の Wiki])
+
* プリファレンスでの FPS 再生表示に使用するサンプル数の調整に対応。({{GitCommit|b150b477202dc6d2a595b51be8cc34f8d6269731}})
  
新しいマッピング方法は計算が遅いですが、B ボーンがレストポーズ内で強く曲がっている時(口角など)で生成される変形が改善されます。
+
* "Bake Curve"(カーブをベイク)から "Keys to Samples"(キーのサンプル化)にリネーム。({{PullRequest|111049}})
  
{|
+
* "Sample Keyframes"(キーフレームを抽出)から "Bake Keyframes"(キーフレームをベイク)にリネーム。({{PullRequest|112148}}, {{PullRequest|112151}})
|-
 
! Straight(ストレート)マッピング(デフォルト) !! Curved(カーブ)マッピング !! 変形
 
|-
 
| [[File:Bbone-mapping-straight.png|256px]] || [[File:Bbone-mapping-curved.png|256px]] || [[File:Bbone-mapping-comparison.png|256px]]
 
|}
 
  
== NLA ==
+
* カーブをベイクした時、アイコンがずれないように。({{PullRequest|108518}})
* NLA ストリップが縦に並べ替え可能になりました。ストリップは既存のストリップやロック中のトラックをすり抜けてドラッグできます。({{GitCommit|4268ac0ed96bfacf0ad093be2e593208d64c8fcb}})
 
  
* ビューの縦方向のスクロールを制限。無限にスクロールするのを防ぎます。{{GitCommit|71463719646d686ec1f9341f64e93f42b5158dc5}}
+
<center>
 +
{| class="transparent" style="text-align: center"
 +
|+  style="caption-side: bottom" | 3.6と4.0でのチャンネル表示
 +
|valign=top|[[File:blender-4.0-channel-group-colors-before.png|275px|center]]
 +
|valign=top|[[File:blender-4.0-channel-group-colors-after.png|256px|center]]
 +
|}
 +
</center>
  
== リギング ==
+
* {{PullRequest|110788}} アニメーション:グラフエディター ― カーブの制御点がお互い近すぎる時に表示しないように。
* {{PullRequest|107653}} ペイント:面のループ選択を追加
 
  
== Graph Editor(グラフエディター) ==
+
* {{PullRequest|112126}} アニメーション:グラフエディターのハンドル表示を最適化。
* {{PullRequest|106052}} アニメーション:ロック中の F カーブの表示を改善。
 
* {{PullRequest|112419}} アニメーション:F カーブモディファイアー用マルチ編集。
 
  
=== 新しいオペレーター ===
+
== 互換性のなくなる・後方互換性のない変更 ==
[[File:Animaide tools.mp4|720px|新しいグラフエディターのオペレーターのビデオコラージュ]]
 
* {{PullRequest|110567}} アニメーション:Match Slope(スロープマッチ)スライダー
 
* {{PullRequest|110566}} アニメーション:Blend To Ease(イーズにブレンド)スライダー
 
* {{PullRequest|110544}} アニメーション:Blend Offset(ブレンドオフセット)スライダー
 
* {{PullRequest|111735}} アニメーション:Shear Keys(キーをせん断)スライダー
 
* {{PullRequest|111744}} アニメーション:Scale Average(平均をスケール)スライダー
 
* {{PullRequest|112388}} アニメーション:グラフエディターの Push/Pull(押す/引く)オペレーター
 
* {{PullRequest|110540}} アニメーション:Time Offset(タイムオフセット)スライダー
 
  
* {{PullRequest|111143}} アニメーション:グラフエディターのハンドル選択
+
* フルキーの[1]から[9]によるコレクション表示の切り替えが、Pose Mode(ポーズモード)から削除されました。{{PullRequest|105120}}
* {{PullRequest|106952}} アニメーション:Butterworth Smoothing(バターワーススムージング)フィルター
 
[[File:Butterworth Smoothing Filter.mp4|720px]]
 
  
=== パフォーマンス ===
+
* Graph Editor(グラフエディター)の一部のスライダーツールの範囲が0から1から、-1から1に変更されました:Blend to Neighbor(隣とブレンド)、Breakdown(ブレイクダウン)、Ease(イーズ)。 {{PullRequest|107173}}
キーデータが密集している時のグラフエディターのパフォーマンスが4.0で大幅に改善されました。
 
下は62個のボーンのチャンネル毎に6000個のキーがあるセットアップでテストした時のパフォーマンスの違いです。
 
  
[[File:Graph Editor speedup comparison.mp4|3.6と4.0での速度の比較|720px]]
+
* Vertex Weight Edit(頂点ウェイト編集)モディファイアーの Group Add(グループに追加)/Group Remove(グループから削除)が、しきい値自身の値も含むように。{{GitCommit|1837bda030651582766ca5f8ebda216739285185}}
  
{| class="wikitable"
+
* "Push Pose from Rest Pose"(レストポーズからポーズをプッシュ)と "Relax Pose to Rest Pose"(レストポーズにポーズをリラックス)オペレーターが "Blend Pose with Rest Pose"(レストポーズとポーズをブレンド)に統合されました。{{PullRequest|108309}}
|-
 
! !! 従来 !! 以降
 
|-
 
| Zoomed In || ~170ms (5-6fps) || ~16ms (60fps)
 
|-
 
| Zoomed Out || ~170ms (5-6fps) || ~30ms (30fps)
 
|}
 
  
* {{PullRequest|110301}} アニメーション:グラフエディターのカーブ表示のパフォーマンス改善。
+
* NLA の「複製のホットキー」がデフォルトで "Linked Duplicate"(リンク複製)になりました。{{GitCommit|8183f21258cd15d3aab1dfc5b1344f42e9560f78}}
  
* {{PullRequest|110764}} アニメーション:F カーブのカーブ表示を共通化
+
* NLA で Tweak(調整)モードに入る[Tab]キーが、デフォルトで「フルスタック評価」するように。({{GitCommit|b95cf5ff0f3da57738303b653c2c01326d663e46}}).
  
* {{PullRequest|110788}} アニメーション:グラフエディター ― カーブの制御点がお互い近すぎる時に表示しないように。
+
* The Preserve Volume deformation fix may change deformation in existing rigs (see above).
  
* {{PullRequest|112126}} アニメーション:グラフエディターのハンドル表示を最適化。
+
* Armature(アーマチュア)モディファイアーとコンストレイントの Preserve Volume(体積を維持)の処理が改善、スケーリングにより生じる歪みが修正されました。({{GitCommit|f12e9f32b56ec7ca8cc3251dd46e1ffc56d9d102}}、{{GitCommit|dee29f4e81d22f0d721e2d8010b06637ef7a5882}})
  
* {{Issue|111579}} アニメーション再生タイミングを改善、フレーム間のブレを回避。
+
* Graph Editor(グラフエディター)、NLA、Dope Sheet(ドープシート)のスナップがシーンに移動しました。{{PullRequest|109015}}
; [[File:FPS_Jitter_Compare.png|600px|FPS Jitter comparison]]
 
  
=== その他 ===
+
* アーマチュアレイヤーとボーングループは削除され、Bone Collection(ボーンコレクション)とボーン毎のカラーで置き換えられました(後述)。
* {{PullRequest|108518}} アニメーション:カーブをベイクした時、アイコンがずれないように。
 
  
* プリファレンス:FPS 再生表示に使用するサンプル数の調整に対応。({{GitCommit|b150b477202dc6d2a595b51be8cc34f8d6269731}})
+
* IK(インバースキネマティクス)コンストレイントの影響を受けるボーンは見た目でキーが付きます({{GitCommit|eab95fa2aaa9d1b29b460ab5c52fe8daf1da2d1b}})。つまり、プリファレンスの 'Visual Keying(ビジュアルキーイング)'を有効化した時、これらのボーンにビジュアルキーイングが使用されます(3.6以前では通常のキーが作成されていました)。

2023年11月15日 (水) 03:00時点における最新版

元記事:Reference/Release Notes/4.0/Animation Rigging - Blender Developer Wiki

アニメーションとリギング

ポーズライブラリ

ポーズライブラリが新しく導入された Asset Shelf(アセットシェルフ)を使用し、3Dビューポートでポーズアセットが利用可能になりました。

アセットシェルフ内のポーズライブラリ

ボーンコレクションとボーンカラー

新しい Bone Collection(ボーンコレクション)により、従来の番号レイヤーとボーングループが置き換えられました。ボーンコレクションは個別に名前を付けることができ、もう固定の番号に縛られることはありません。
ボーンもボーングループカラーを置き換え、カラーを個別に指定するようになりました。(設計 #108941998136f7a7b520e)

  • ボーンカラーはポーズボーン同様、アーマチュア(編集モード)ボーンにも設定可能です(Gotchas: edit bones, pose bones, bone bones(英文)も参照)。
    • 「編集モード」のカラーはアーマチュアの全ユーザー間で共有され、編集モードとポーズモードで利用可能です。
    • 「ポーズモード」のカラーはアーマチュアオブジェクト毎に別々にでき(各アーマチュアオブジェクトに自身のポーズがあるのと同様)、キャラクター毎に色をカスタイマイズ可能です。
    • ポーズモードカラーは編集モードカラーのオーバーライドとして働きます。ポーズカラーの設定の「デフォルト」は編集モードカラーが表示されます。(042c5347f4b8e69)
  • Select Grouped(グループで選択)オペレーター([Shift]+[G])が、ボーンカラーまたはボーングループで選択可能になりました。アクティブボーンを元に動作します。それぞれ、同じ色の他のすべてのボーンまたは一つ以上のボーンコレクションを共有するボーンを選択します。これは選択中のすべてのボーンを考慮していた従来とは少し挙動が違います。(e41fbfd6e93c230c526261d5329eeea23e59944dba4e62639080bce)
  • ボーンレイヤーのオペレーター([M]、[Shift]+[M])は、ボーンコレクションのオペレーターで置き換えられました。(b48031df8e7)
  • ボーンコレクションはリンク中のアーマチュアにもライブラリオーバーライドで追加可能です。
  • アーマチュアプロパティ show_group_colorsshow_bone_colors にリネームされました。(f78ed7b900e9930)
  • アーマチュアプロパティの "Skeleton"(スケルトン)パネルが "Pose"(ポーズ)にリネームされました。(007cea46537)

ボーンコレクションとカラーへのアップグレード方法に、Python コードをアーマチュアレイヤーとボーングループからボーンコレクションに変更する方法の概要があります。

Bendy Bones(ベンディボーン)

変形用に頂点を B ボーンのセグメントにマッピングする方法に、レストポーズの曲率を考慮した新しい方法が追加されました。(0055ae01abbf078Blender.org の Wiki(英文))

新しいマッピング方法は計算が遅いですが、B ボーンがレストポーズ内で強く曲がっている時(口角など)で生成される変形が改善されます。

Straight(ストレート)マッピング(デフォルト)と Curved(カーブ)マッピング、変形の違い
Bbone-mapping-straight.png
Bbone-mapping-curved.png
Bbone-mapping-comparison.png

Preserve Volume(体積を維持)

長らく待ち望まれていた Preserve Volume(体積を維持)オプションにより、回転とスケーリングが組み合わされた時に歪みが生じる問題が解決されました。(f12e9f32b56ec7cdee29f4e81d22f0)

回転と均一にスケールダウンした時のジョイントの、修正前と修正後の変形の比較
Demo-preserve-volume-fix-before.png
Demo-preserve-volume-fix-after.png

NLA エディター

  • NLA ストリップが縦に並べ替え可能になりました。ストリップは既存のストリップやロック中のトラックをすり抜けてドラッグできます。(4268ac0ed96bfac)
  • ビューの縦方向のスクロールを制限。無限スクロールを防ぎます。71463719646d686

Graph Editor(グラフエディター)

編集

  • Match Slope(スロープマッチ)、Blend To Ease(イーズにブレンド)、Blend Offset(ブレンドオフセット)、Shear Keys(キーをせん断)、Scale Average(平均をスケール)、Time Offset(タイムオフセット)、Push/Pull(押す/引く)用のインタラクティブなスライダー。(PR #110567PR #110566PR #110544PR #111735PR #111744PR #110540PR #112388)
新しいグラフエディターのオペレーター
  • Butterworth Smoothing(バターワーススムージング)フィルター。(PR #106952)
  • 現在の選択のハンドルの選択・選択解除。(PR #111143)

パフォーマンス

キーデータが密集している時のグラフエディターのパフォーマンスが大幅に改善されました。(PR #110301PR #110764PR #110788PR #112126)

下は62個のボーンのチャンネル毎に6000個のキーがあるセットアップによるテストで、ズームレベルによって5倍から10倍パフォーマンス改善しました。

  • アニメーション再生タイミングを改善し、フレーム間のブレを防ぎました。(#111579)
FPS のブレの比較

ウェイトペイント

ユーザーインターフェイス

  • チャンネルリストの背景色が、(テキストが読みづらい)背景全体のカバーから小さな矩形範囲に変更されました。(c524fbe62393bda)

チャンネル背景色も薄くなり、ブレンドが改善されました。この機能のおかげでテキストが見づらくなることはなくなり、プリファレンスの "Channel Group Colors"(チャンネルグループカラー)オプションでデフォルトに有効になっています。(c524fbe62393bda)

  • ロック中の F カーブの表示を改善。(PR #106052)
  • F カーブモディファイアーのマルチ編集。(PR #112419)
  • プリファレンスでの FPS 再生表示に使用するサンプル数の調整に対応。(b150b477202dc6d)
  • "Bake Curve"(カーブをベイク)から "Keys to Samples"(キーのサンプル化)にリネーム。(PR #111049)
  • "Sample Keyframes"(キーフレームを抽出)から "Bake Keyframes"(キーフレームをベイク)にリネーム。(PR #112148, PR #112151)
  • カーブをベイクした時、アイコンがずれないように。(PR #108518)
3.6と4.0でのチャンネル表示
Blender-4.0-channel-group-colors-before.png
Blender-4.0-channel-group-colors-after.png
  • PR #110788 アニメーション:グラフエディター ― カーブの制御点がお互い近すぎる時に表示しないように。
  • PR #112126 アニメーション:グラフエディターのハンドル表示を最適化。

互換性のなくなる・後方互換性のない変更

  • フルキーの[1]から[9]によるコレクション表示の切り替えが、Pose Mode(ポーズモード)から削除されました。PR #105120
  • Graph Editor(グラフエディター)の一部のスライダーツールの範囲が0から1から、-1から1に変更されました:Blend to Neighbor(隣とブレンド)、Breakdown(ブレイクダウン)、Ease(イーズ)。 PR #107173
  • Vertex Weight Edit(頂点ウェイト編集)モディファイアーの Group Add(グループに追加)/Group Remove(グループから削除)が、しきい値自身の値も含むように。1837bda03065158
  • "Push Pose from Rest Pose"(レストポーズからポーズをプッシュ)と "Relax Pose to Rest Pose"(レストポーズにポーズをリラックス)オペレーターが "Blend Pose with Rest Pose"(レストポーズとポーズをブレンド)に統合されました。PR #108309
  • NLA の「複製のホットキー」がデフォルトで "Linked Duplicate"(リンク複製)になりました。8183f21258cd15d
  • NLA で Tweak(調整)モードに入る[Tab]キーが、デフォルトで「フルスタック評価」するように。(b95cf5ff0f3da57).
  • The Preserve Volume deformation fix may change deformation in existing rigs (see above).
  • Armature(アーマチュア)モディファイアーとコンストレイントの Preserve Volume(体積を維持)の処理が改善、スケーリングにより生じる歪みが修正されました。(f12e9f32b56ec7cdee29f4e81d22f0)
  • Graph Editor(グラフエディター)、NLA、Dope Sheet(ドープシート)のスナップがシーンに移動しました。PR #109015
  • アーマチュアレイヤーとボーングループは削除され、Bone Collection(ボーンコレクション)とボーン毎のカラーで置き換えられました(後述)。
  • IK(インバースキネマティクス)コンストレイントの影響を受けるボーンは見た目でキーが付きます(eab95fa2aaa9d1b)。つまり、プリファレンスの 'Visual Keying(ビジュアルキーイング)'を有効化した時、これらのボーンにビジュアルキーイングが使用されます(3.6以前では通常のキーが作成されていました)。