Dev:JA/Ref/Release Notes/2.67/Compositing Nodes
目次
Blender 2.67: コンポジットノード
ボーダー(Border)コンポジティング
コンポジターのビュワー(Viewer)ノードがボーダー(Border)対応になりました。(r55093)
このボーダーはビュワーノードの、影響を与えるエリアを設定するのに使用され、コンポジティングはこのエリア内に制限されます。設定した影響を与えるエリアの外側のコンポジティングをスキップし、すばやくプレビューするのに使用します。これは単なるプレビューオプションであり、最終的なコンポジティングはこのボーダーに関係なく行われます。
ボーダーはノードエディター内の背景上でCtrlBを使用して設定します。
ボーダー(Border)レンダリング
コンポジティングをレンダーボーダーに制限し、全体的なレンダリング時間をスピードアップできます。(r55450)
ボーダーレンダリングをクロップ(Cropping)を ON にして使用することで、正しいコンポジティング結果が得られます(r55469)。アルファオーバー前では、フッテージ上のレンダリングされたオブジェクトは本来の場所からどこかに行っていました。
最適化
- バックグラウンドレンダリングモードでは、ビュワー(Viewer)ノードとプレビューが無効になるように。(r55240)
- ノードツリー編集中と Render Result が非表示の場合、コンポジットの出力用(Output)ノードをスキップするように。ビュワー(Viewer)ノードも同様に、背景(Backdrop)やUV/画像エディターに表示されていない場合、これらをスキップします。(r55451)
バッファグループ(Buffer Groups)
バッファグループ(Buffer Groups)はメモリ消費量を犠牲にしてコンポジティング速度を向上するオプションです。特にコンポジティング設定にグループノードがあり、複雑な処理(ブラー(Blur)やレンズ歪み(Lens distortion)など)がその中、またはその後ろで使用されている場合に顕著です。
下のノード設定がバッファグループのあり・なしでどのように動作するのかを見ていきましょう。
Gamma Correct(ガンマ補正)と RGB Curves(RGBカーブ)は単一の入力ピクセルにのみ依存する簡単な処理です。Bokeh Blur(ボケブラー)は複数のピクセルに依存する、複雑な処理です。
Gamma Correct はフレーム内のピクセル毎に Bokeh Blur 処理を呼び出します。Bokeh Blur はフレーム内のピクセル毎に RGB Curves 処理を複数回実行します。
そのため、コンポジターの出力ノード毎で RGB Curves を同じピクセルに対し複数回実行するという状況を引き起こします。これは遅いですが、メモリ使用量は小さいままです。
現在、バッファグループ有効時、グループ(この場合一つのノードからのみ構成)は追加のレンダリング解像度のサイズの画像バッファで包囲されます。
そうすることで、Bokeh Blur が与えられたピクセルで RGB Curves を一回実行し、グループの入力バッファ内に結果を格納するようになります。この値は、これに依存する、他のすべてのコンポジター出力から再利用されます。
グループ後のノードも同様です。このグループからピクセル毎にグループ後のノードの処理を一回実行し、もしいくつかのノードが複数のピクセルに依存している場合、最初の値が再利用されるでしょう。
これにより、コンポジティングが高速になりますが、メモリ使用量は増えます。この簡単な例では目覚ましい速度の向上とはいきませんが、グループ内に何百ものノードがあり、同じく大量のノードがグループの前後にあると想像してみてください。この場合、サブツリーの結果のキャッシュにより同じピクセルへの多くの処理の実行が回避され、コンポジティングが目に見えて高速化されます。