Dev:JA/Ref/Release Notes/3.60/Cycles
元記事:Reference/Release Notes/3.6/Cycles - Blender Developer Wiki
Cycles
GPU レンダリング
AMD
Windows で HIP RT を使用した、AMD ハードウェアレイトレーシングアクセラレーションに実験的に対応。(557a245)
- これで RX 6000と RX 7000シリーズ、そして W6000 と W7000 シリーズワークステーション GPU でのレイトレーシングアクセラレーションが改善します。
- ドライバのバージョン22.40.51.06 for Blender 3.6 Beta のインストールが必要で、Preferences(プリファレンス)の System(システム)タブから HIP RT も有効にしてください。
- 既知の制限
- Linux 未対応。まだ HIP RT は Windows 用のみです。
- 面積が0の三角形(Degenerate triangles)があるとクラッシュまたはパフォーマンスが低下します。
- ヘアー内の影が正確にレンダリングされません。
AMD GPU がライトツリーに対応しました。(d5757a0)
Intel
Embree 4を使用した、 Intel® Arc™ とデータセンター GPU 用ハードウェアレイトレーシングアクセラレーション。(3f8c995109)
Scene | With HW RT | Without HW RT |
---|---|---|
barbershop_interior | 0.192991 | 0.223141 |
bmw27 | 0.013019 | 0.015585 |
classroom | 0.112879 | 0.139789 |
fishy_cat | 0.014602 | 0.024707 |
junkshop | 0.101691 | 0.119027 |
monster | 0.057748 | 0.067487 |
pabellon | 0.045524 | 0.066214 |
sponza | 0.023778 | 0.031841 |
- 既知の制限
- oneAPI デバイスを初めて使用する時、そしてアンビエントオクルージョンとベベルノードが GPU バイナリの再コンパイルのトリガーとなり、約9GB のメモリと数分間を消費します。将来の GPU ドライバで改善される見込みです。
- Windows用ドライバ 101.4502にて、embree on GPU がレンダリング中に3分経過後クラッシュする可能性があります。これはドライバの問題であり、#109282にて追跡中です。
Apple
Apple Silicon GPU が、ボリュームのメモリ消費量を削減できる Metal 用 NanoVDB に対応。(02c2970983)
パフォーマンス
ライトツリーの構築がインスタンス化とマルチスレッド化により、メモリ消費量が減り、高速化しました。(bfd1836861、23c5e0693253516)
Cycles への大きなジオメトリの読み込みが大幅に高速化、ジオメトリの変更やレンダリング済みのビューの切り替え後の開始がより高速になりました。
- 大きなメッシュの読み込みが4倍から6倍高速化、メッシュ属性のコピーが最大10倍高速化しました(極端な UV マップの例ではさらに60倍にも)。(4bcd59d644c4cc5、8d0920ec6dcd3fc)
- ポイントクラウドの読み込みは最大9倍高速化。(aef0e72e5acccf5)
- カーブの読み込みが最大10倍高速化しました。(ae017b3ab7fb119)
その他の改善
- OSL: MaterialX の新しい標準マイクロファセットクロージャに対応(
dielectric_bsdf
、conductor_bsdf
、generalized_schlick_bsdf
)。
- ポイントクラウドとカーブでのバイトカラー属性に対応。(5a86c4cc886ef25)
- Glass(グラス BSDF)のフレネル項の処理を改良、エネルギーの保存が改善され、粗さが大きい場合の結果がより正しくなるように。(D17149)