Dev:JA/Ref/Release Notes/2.78/More Features

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Blender 2.78: その他の機能

マルチスレッディング

多コア CPU への調整を改善するため、マルチスレッディングのパフォーマンス向上の作業が続けられています。

  • 最大スレッド数が1024に引き上げられました。(12cdc67)
  • Dynamic paint(ダイナミックペイント)がスピードアップ、Drip(液だれ)エフェクトが約20%、ベイク時の最初の前準備が33%高速に。(93b3f1c8)
  • Sequencer(シーケンサー)のヒストグラム生成が12%高速になり、インタラクティブな再生がすばやくできるように。(93b3f1c8)
  • Texture painting(テクスチャペインティング)のパフォーマンスがさらにマルチスレッド用に最適化されました。大きなブラシ、長いストローク、高解像度の画像、2Dペインティングが非常に高速になりました。(6f837108cc4f3fef0c02cbd3096088b7292)

内部的には全マルチスレッドタスクで、OpenMP の使用からシングルスケジューラーへの離脱を徐々に進めているところです。これにより、従来スレッド数が大きすぎ、パフォーマンスがやや落ちていた場所での、スレッド数の制御を維持します。

メモリの使用

  • Global undo(グローバルアンドゥ)のメモリ最適化。Linux 上ではおおよそ20%のメモリ消費量削減を計測しました。正確な削減量は使用しているツールと OS に依存します。(a02915c0)
  • Edit Mode(編集モード)のアンドゥメモリが最適化され、5倍から15倍のメモリ消費量が削減、正確な削減量は使用しているツールと OS に依存します。(91bfdacd)
  • Dynamic Topology(ダイナミックトポロジー)スカルプティングのメモリ消費量が約20から25%削減されました。(0a026033)

ペインティングツール

  • Weight Paint(ウェイトペイント)の Blur ブラシが改良されました:
    • つながっている頂点を元にウェイトをスムージングするように。(220a7a4f)
    • "Accumulate(蓄積)" に対応、前回の結果を元にぼかし続けていきます。(84d8b35d)
  • Vertex Paint(頂点ペイント)と Weight Paint(ウェイトペイント)が、最後のストロークに対する View Selected(選択部分を表示、.)に対応しました。(7a633d7c)
  • ヘアー編集に、選択中の全ヘアーの長さを揃えるツールが付きました。(ab500eb)

Text(テキスト)オブジェクト

テキストの縦の揃え位置設定

テキストオブジェクトが縦方向の揃え位置に Top Base-Line(上(ベースライン)、旧モード)、Top(上)、Center(中心)、Bottom(下)が指定できるように。テキストボックスがまだいっぱいでない限り、ボックス内のテキストが変更されます。(cb5a7725)


2D スタビライゼーション

動画スタビライザーがもっと複雑な動き、特に横方向にトラベリングする実写映像やカメラパンの処理を改善するために書き直されました(b1677201, 793900d4baaa2d6d9c3b9f6a)。

このような状況では、スタビライザーは固定の位置を維持しようと、画像を表示域外に押し出そうとする傾向があります。この問題を解決するため、「キャンバスカメラ」用コントロールのフルセットができました。ここではダイナミックショットを追うことを期待できるカメラ移動、回転、ズームの設定とアニメーションができます。

パンニングショットのスタビライズ
2D スタビライゼーションの UI

内部的には、スタビライザーは単に中間点を使用するのではなく、全寄与の加重平均を計算するようになりました。実用上ではこれは、トラックを増やすと、明確に効果が表れることを意味します。多数のトラックの使用が、不正確な物や間違った物、遠近が招いた移動を無効にするのに役立つでしょう。

従来、スタビライザーは一つの回転トラックの使用に限られていました。この新しい計算方法を元にし、位置トラッキングポイントに加え、任意の数の回転トラッキングポイントに対応しました。これらの回転トラックの寄与は平均化され、オリジナル映像の傾斜移動を見つけ出すのに使用されます。

ハンドヘルドズームの補正と再実行

さらに新機能として、これらの回転トラックを画像のスケールの動的な変更を探知するのに使用し、トラック中の要素を固定のサイズに維持することもできます。特に、これはぎくしゃくした、ハンドメイドのズームを補正でき、上述の「期待されたズーム(Expected Zoom)」の設定をアニメーションさせることで、スムーズかつ洗練された方法でズームをやり直すことができます。


イレギュラーなトラック

計算システムの作り直しによる恩恵は他にも、スタビライザーがイレギュラーなトラック設定の類をうまく処理するようになったことがあります。

これにより、典型的な横方向に広がるトラベリングショットのような、トラッキングアンカーとして使用している特徴が不明瞭、または完全に見えなくなる所に移動し、他の特徴で置き換える必要がある場合の処理が可能になります。

注意
新旧バージョンの2Dスタビライザーの機能のセットは同等ではありますが、実際の計算は違う方法で行われるため、若干挙動に違いがあることが予想されます。もし現存の *.blend ファイルを移行する場合、いくつかのケースでは新しいバージョンでいい結果を得るため、トラック設定を変更する必要があるかもしれません。