Dev:JA/Ref/Release Notes/2.82/Cycles
元記事:Reference/Release Notes/2.82/Cycles - Blender Developer Wiki
Blender 2.82: Cycles
デノイズ
Cycles が OptiX の AI アクセラレーテッド・デノイザーに対応しました。Blender のビューレイヤーシステムに同梱され、マルチ GPU に対応し(デノイザーはレンダリングにも使用される、選択中の OptiX デバイスを使用します)、高パフォーマンスな低サンプル数でも、納得できる結果が得られます。
このデノイザーはずっと安定しているわけではないため、アニメーションにはあまり適していません。しかし、既存のデノイズオプションに比べ大幅に高速であり、よって特に高品質な単一フレーム画像のプレビューや最終結果のデノイズに便利でしょう。
現在、NVIDIA RTX GPU と r440 以降のドライバーが必要で、OptiX によるレンダリング時のみ使用可能です。
シェーダーノード
Cycles と Eevee 用のシェーダーノードが拡張されました。
- Map Range(範囲マッピング)ノードに、補間モードが付きました:linear(リニア)、stepped linear、smoothstep、smootherstep。(958d0d4236b1c)
- Math(数式)ノードに新しい演算が追加:truncate(切り捨て)、snap(スナップ)、wrap(ラップ)、compare(比較)、pingpong(ピンポン)、sign(符号)、radians(ラジアンへ)、degrees(度へ)、cosh(双曲線コサイン)、sinh(双曲線サイン)、tanh(双曲線タンジェント)、exp(指数)、smoothmin、smoothmax、inversesqrt(逆平方根)。(0406eb1103)
- Noise(ノイズ)と Wave(波)テクスチャノードの distortion(歪み)を改良、対角線ではなく全方向に均一に歪むように。この変更は後方互換性が完全ではなく、パターンに少し違いがあります。(074c00f9d6)
- Geometry(ジオメトリ)ノードに Random Per Island(アイランド毎の乱数)オプションが付き、メッシュ内の部位毎に、テクスチャやカラーをランダム化します。(1c2f7b022a)
シェーダー AOV
カスタムのレンダーパスに対応しました。View Layer(ビューレイヤー)プロパティの▼Shader AOV(シェーダーAOV)パネル内で、名前とデータタイプと共に追加できます。追加後、シェーダーノードの AOV Output(AOV出力)ノードにて、値やカラー値をパスに出力します。
改良点
- OpenImage の Denoise(デノイズ)コンポジターノードでの Denoising Albedo パスの動作が改善されました。(4659fa5471)
- Denoising Normal パスが、カメラ空間で出力されるよう変更され、OptiX デノイザーでの動作が改善されました(デノイザー出力として "Image + Albedo + Normal" を選択した場合)。(d5ca72191c36)
- Windows での BVH 構築時間が、改良版のメモリアロケーター使用により大幅に削減され、Linux や MacOS とパフォーマンスが同等になりました。(d60a60f0cb)
- Direct(直接)と indirect light(間接照明)の Clamping(制限)がライトパス全体ではなく、ライト毎の制限に変更されました。現存のシーンで同様の結果にするには、Clamp(制限)値を調整する必要があります。[1](3437c9c)
- ↑ yamyam注:訳者未確認。