Dev:JA/Ref/Release Notes/3.10/Nodes Physics
元記事:Reference/Release Notes/3.1/Nodes Physics - Blender Developer Wiki
目次
Geometry Nodes(ジオメトリノード)
大幅なパフォーマンス向上、多数の新しいメッシュノードによる可能性の拡大、その他様々なユーティリティや新機能により、ジオメトリノードが進化しました。
新しく追加された19のノードの名前をボールドで示しています。
パフォーマンス改善
- メッシュに対する Set Position(位置設定)ノードを最適化、シンプルなフィールドでは最大4倍に改善。(602ecbdf9aef58)
- フィールドに使用されている評価システムが多くの方法で改善されました。
- 多数の入れ子の値の大きなフィールドで、メモリ使用量が最大100倍減少し、パフォーマンスも3、4倍に。(1686979747c3b5)
- 中規模(要素が10,000個程度)の読み込みのマルチスレッド化が改善、フィールド評価のパフォーマンスが最大10倍に向上する可能性があります。(658fd8df0bd2427)
- メモリ使用量とパフォーマンスが改善、特に多数のノードで少数の要素が処理される場合、一部のケースで最大20%改善されます。(92237f11eba44d)
- フィールドノードでの単一値の処理がより効率的になり、非常に極端な状況では、2、3倍の違いがあります。(47276b84701727c).
- Realize Instances(インスタンス実体化)ノードがマルチスレッド化され、一部の一般的なケースでは最低でも4倍改善されます。(f5ce243a56a22d).
- メッシュ頂点と面の法線がリファクタリングされ、ジオメトリノード内でのアクセススピードが最大40%改善されます。(cfa53e0fbeed71)
- 法線の計算やプリミティブノード、もっと複雑なファイルなどのような、他の領域でも大幅に改善しました。
- ドメイン補間で、面と面のコーナーへの一部の補間が必要な値のみ計算されるようになりました。(796e9d442cf8f9)
- 特に選択の使用時に大幅に改善されます。単一面への position 属性使用時、約6倍の向上が計測されました。
- ノードエディター内での多数のノードのある大きなノードツリーの表示が約2倍高速に。(012917837649676)
- Set Spline Type(スプラインタイプ設定)ノードをマルチスレッド化、多数のスプラインがある時に高速に。(d2f4fb68f5d1747)
- Cube(立方体)メッシュプリミティブノードが、高解像度の時に約75%高速になりました。(aa6c922d99f7ae1)
- Grid(グリッド)メッシュプリミティブがマルチスレッド化され、4096x4096頂点のグリッドにて2.5倍のパフォーマンス改善が観測されました。(cb96435047506c).
- Bounding Box(バウンディングボックス)ノードの、メッシュとポイントクラウド用での内部処理がマルチスレッド化され、それぞれ4.4倍と5倍のパフォーマンス向上が観測されました。(6a71b2af66cf10、 6d7dbdbb44f379)
- ノードチェーンのマルチスレッドによるオーバーヘッドが少し低くなり、一部のケースで数パーセント改善しました。(e206a0ae960c2c6)
全般
- 指定のインデックスでのフィールドの結果をField at Index(インデックスからフィールド)'ノードで計算できるように。(b88a37a490fa9e).
- 新しい Accumulate Field(フィールド蓄積)ノード。複雑なセットアップでの一つのブロックとして、複数のグループ内部で値の合計を構築するのに便利です。(a836ded9902d67)
- シーンの現在のアニメーション時間の取得に
#frame
ドライバーを追加する必要がなくなりました。Scene Time(シーンタイム)ノードがその代替になります。(bd3bd776c8938d)
- Compare Floats(Float 比較)ノードが汎用の Compare(比較)ノードにアップグレードしました。(17578408434faf)
- この新しいノードは Float(浮動小数点数)だけでなく、String(文字列)さえも比較可能で、大半のデータタイプで利用できます。
- 3Dベクトル用のスペシャルモードもあり、方向や内積、長さなどが比較できます。
- メッシュやポイントクラウドの近いポイントが、Merge by Distance(距離でマージ)ノードでマージ可能に。(ec1b0c2014a8b9, 0ec94d5359d732)
- Map Range(範囲マッピング)ノードに、ベクトルデータタイプオプションが付きました。(5b61737a8f4168)
- Boolean Math(ブール演算)ノードの演算子が増えました。(14f6afb0900390)
Attribute(属性)
- Domain Size(ドメインサイズ)ノードは、メッシュ内の頂点数など、任意の属性ドメインのサイズを取得します。(35124acd197372)
- Attribute Statistic(属性統計)ノードに、選択の入力が付きました。(1a833dbdb9c4ec)
- もっとネーミングを感覚的な物にするため、Transfer Attribute(属性転送)ノードのジオメトリ入力を "Target" から "Source"(ソース) にリネームしました。(6a16a9e661f134)
- 汎用の属性をUVレイヤーや頂点グループ、その他汎用データタイプに変換する新しいオペレーターをメッシュに追加。(f6888b530ac81a).
- このオペレーターはオリジナルのジオメトリ上の属性のドメインを変更することもできます。
- このオペレーターはオリジナルのジオメトリ上でのみ働くため、ジオメトリノードモディファイアーを適用する必要があります。
Instances(インスタンス)
- インスタンスが動的属性に対応しました。(97533eede444217, 15ecd47b9685dff, ba8dd0f24ff1643)
id
属性の特別処理を含め、属性は Realize instances(インスタンス実体化)ノード内で伝播されます。(f5ce243a56a22d)- インスタンスの属性は Instance on Points(ポイントにインスタンス作成)と Instances to Points(インスタンスからポイントへ)ノードで伝播されます。(221b7b27fce393f、386b112f7652f32).
- ジオメトリノードのインスタンス属性は3.1のシェーダーノード内では使用できません。
- 実際のジオメトリは Geometry to Instance(ジオメトリをインスタンス化)ノードでインスタンスに変換できます。(565b33c0ad3196)
- インスタンスは Delete Geometry(ジオメトリ削除) ノードで直接削除できます。(a94d80716e688a)
メッシュ
- Dual Mesh(デュアルメッシュ)ノードは、メッシュの面を頂点、または頂点を面に変換します。(d54a08c8af1251)
- Extrude Mesh(メッシュ押し出し)ノードは、頂点、辺、面を押し出しできるようにします。(95981c98764832)
- メッシュトポロジー情報に基本的なアクセスを行う様々なノードが追加されました。
- Vertex Neighbors(頂点の近傍)は、各頂点につながる頂点と面の数にアクセスできます。(2814740f5be86f)
- Face Neighbors(面の近傍)は、各面の頂点数と、一つの辺につながる面の数にアクセスできます。(2814740f5be86f)
- Edge Vertices(辺の頂点)は、辺の頂点のインデックスとその位置にアクセスできます。(2814740f5be86f)
- Edge Neighbors(辺の近傍)は、各辺をいくつの面が使用しているかを告げます。(c4cee2e22180e8)
- さらにメッシュから抽出した便利なデータが得られる新しいノード。
- Face Area(面積)ノードは、メッシュの各面の面積にアクセスできます。(2814740f5be86f)
- Mesh Island(メッシュアイランド)ノードは、メッシュ内のつながっている頂点群の部分毎に分かれたインデックスを出力します。(069d63561a4c、4251455dcd739b)
- また、"Island Count(アイランド数)" は、そのメッシュ内のアイランドの総数を出力します。(87c5423c5e1e7b)
- Edge Angle(辺の角度)ノードは、二つのマニフォルドな面の法線の間の角度が得られます。(b7ad58b945c377)
- このノードは符号付き角度が出力可能で、その辺が出っ張っているか、凹んでいるかがわかります。(4d5c08b9387c5d)
- Flip Faces(面反転)ノードは、頂点と辺の順序を逆にすることで、選択中の面の法線を反転させます。(c39d514a4eacd4)
- Scale Elements(要素スケール)ノードは、選択中の面または辺群のサイズを変更します。(d034b85f332537).
- Triangulate(三角面化)ノードが、一部の面のみに処理を制限するための、選択の入力が追加されました。(abf30007abdac2)
カーブ
- String to Curves(文字列からカーブへ)ノードに、二つの新しい出力が付きました。(0e86c60c28b62f)
- "Line"(ライン)" には、各文字インスタンスのテキストレイアウト内の行のインデックスが入っています。
- "Pivot Point(ピボットポイント)" には、各文字インスタンスののバウンディングボックスとの相対位置が出力されます。
- Resample Curve(カーブリサンプル)ノードに、特定のスプラインにのみ影響を与えるための、選択の入力が付きました。(a7672caeb255e3)
- Curve Parameter(カーブパラメーター) ノードは Spline Parameter(スプラインパラメーター)にリネームされ、Factor(係数)に加え、Length(長さ)と Index(インデックス)の出力が追加されました。(0c6b8158554463).
- Set Handle Position(ハンドル位置設定)ノードに Set Position(位置設定)ノード同様の "Offset(オフセット)" 入力が付きました。(3fe735d371f4acd)
- Spline Length(スプライン長さ)ノードの出力に制御点の数が追加。(88e9e97ee907b8)
- Set Spline Type(スプラインタイプ設定)ノードに、NURBSからベジエスプラインへの変換が改善。(a84621347d93bc)
- Curve Handle Positions(カーブハンドル位置)ノードに、対応する制御点と相対的な位置を出力するスイッチが追加。(38c7378949b332)
プリミティブ
- 新しい Arc(弧)カーブプリミティブは、Curve Circle(カーブ円)プリミティブと似ていますが、不完全な円を作成可能です。(cc1a48e39514a3)
- Cone(円錐)と Cylinder(円柱)メッシュプリミティブに、Top(上)、Side(サイド)、Bottom(下)の選択の出力が追加されました。(431524aebc5aa9)
- Star(スター)カーブプリミティブノードに、Outer Points(外側のポイント)の選択の出力が付きました。(3fe735d371f4)
Spreadsheet(スプレッドシート)エディター
- ボリュームグリッドがスプレッドシート内に表示されるように。Grid Name、Data Type、Class があります。(ccead2ed9c6121)
Node(ノード)エディター
ノードエディターに、リンクドラッグ時に新しくコンテクスト対応の検索メニューが追加され、さらに巨大なノードツリーで大幅にパフォーマンスが改善、従来に比べ不要な更新が少なくなりました。
- 空いた空間へのノードリンクのドラッグ時、新しい検索メニューにより、すばやく互換性のあるソケットへリンクできるように。(11be151d58ec0c).
- ノードの実行時間がノードの上に表示可能に(ジオメトリノードのみ)。(e4986f92f32b096)
- 不要な更新を削除することで、大きなノードツリーでのパフォーマンスが改善しました。
- ノードツリーの編集で生じる不要な更新が従来に比べて減りました。(7e712b2d6a0d25).
- リルートの挿入と出力がつながっていないノードの変更で、更新が発生しないように。
- ドライバー使用時は、今も一部の不要な更新が発生します。
- ノードエディター内での多数のノードがある巨大なノードツリーの表示が最大約二倍高速に。(012917837649676)
- 大きなノードツリーの編集と Undo(元に戻す)が全体的に高速化。(dbbf0e7f66524a、bdbd0cffda697e)
- ノードツリーの編集で生じる不要な更新が従来に比べて減りました。(7e712b2d6a0d25).
- フレーム内でのノードの選択が修正・改善。(1995aae6e3bf)