「Dev:JA/Ref/Release Notes/2.80/Animation」の版間の差分

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(Blender 2.80: Animation)
 
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= Blender 2.80: アニメーション =
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= Blender 2.80: アニメーションとリギング =
  
== Drivers(ドライバー) ==
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== キーフレームと Drivers(ドライバー) ==
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=== ドライバー ===
  
 
* プロパティへのドライバーが、ドライバーエディターを開かなくても、その場で編集可能になりました。
 
* プロパティへのドライバーが、ドライバーエディターを開かなくても、その場で編集可能になりました。
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* 簡単なドライバーの式が Python なしで評価されるようになり、複雑なリグでパフォーマンスが大幅に向上しました。({{GitCommit|bf2a54b0}})
 
* 簡単なドライバーの式が Python なしで評価されるようになり、複雑なリグでパフォーマンスが大幅に向上しました。({{GitCommit|bf2a54b0}})
  
== アニメーションカーブ ==
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* トランスフォームチャンネルドライバー変数に Average Scale(平均スケール)が復活。3つの変数を一度に使う必要がなくなります。({{GitCommit|1854ccca}})
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=== アニメーションカーブ ===
  
 
* Automatic(自動)ハンドル配置時、ループがスムーズになるよう、Cyclic(繰り返し)外挿を考慮するように。({{GitCommit|1cb884be}})
 
* Automatic(自動)ハンドル配置時、ループがスムーズになるよう、Cyclic(繰り返し)外挿を考慮するように。({{GitCommit|1cb884be}})
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* Automatic(自動)ハンドル配置が、従来よりスムーズなカーブを生成する新しいアルゴリズムをデフォルトで使用するように。({{GitCommit|8bdc391c}})
 
* Automatic(自動)ハンドル配置が、従来よりスムーズなカーブを生成する新しいアルゴリズムをデフォルトで使用するように。({{GitCommit|8bdc391c}})
  
== キーフレーム UI ==
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=== キーフレーム UI ===
  
 
* Dope Sheet(ドープシート)がキーフレームアイコンでカーブハンドルタイプまたはカーブのエクストリーム位置を表示するオプションを追加。({{GitCommit|a0dfa320}})
 
* Dope Sheet(ドープシート)がキーフレームアイコンでカーブハンドルタイプまたはカーブのエクストリーム位置を表示するオプションを追加。({{GitCommit|a0dfa320}})
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* キーフレーム挿入(手動の[I]キーと自動キーフレームの両方)の、Cyclic(繰り返し)Extrapolation(外挿)を考慮するオプション。({{GitCommit|7bc84559}})
 
* キーフレーム挿入(手動の[I]キーと自動キーフレームの両方)の、Cyclic(繰り返し)Extrapolation(外挿)を考慮するオプション。({{GitCommit|7bc84559}})
  
== Shape Keys(シェイプキー) ==
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=== NLA ===
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* NLA スタック内で任意のアクションの影響を受けるチャンネルに、常に明確な値が設定されるようになり、適用するストリップがない場合は、デフォルトにフォールバックするように。({{GitCommit|57d4b869}})
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* リギング:カスタムプロパティのデフォルト値が 0 以外に設定可能に。({{GitCommit|61c941f0}})
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* Add(追加)または Multiply(乗算)モードでのストリップへのキーフレーム挿入時、キーの値を正しく計算するように。({{GitCommit|de662e7c}})
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* 新しい Combine(統合)モードが追加。各チャンネルのタイプを元に、自動的に加算・乗算・クォータニオンの計算を選択します。({{GitCommit|de1d3e5f}})
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== Armature & Shape Keys(アーマチュアとシェイプキー) ==
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=== シェイプキー ===
  
 
* カーブオブジェクトの Radius(半径)プロパティがシェイプキーでアニメーション可能に。({{GitCommit|12788906}})
 
* カーブオブジェクトの Radius(半径)プロパティがシェイプキーでアニメーション可能に。({{GitCommit|12788906}})
  
== B-Bones(B ボーン) ==
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=== Armature(アーマチュア)===
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* Apply Pose as Rest Pose(レストポーズとして適用)オペレーターが、選択中のボーンのみ適用できるように。({{GitCommit|0264d839}})
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=== Bendy Bones(ベンディボーン)===
  
 
* カスタムハンドル設定が Edit Mode(編集モード)でも表示され、Rest Position(レスト位置)で正しく描画可能に。({{BugReport|56268}}、{{GitCommit|61a24c79}}、{{GitCommit|65f77cce}}、{{GitCommit|748b89f1}})
 
* カスタムハンドル設定が Edit Mode(編集モード)でも表示され、Rest Position(レスト位置)で正しく描画可能に。({{BugReport|56268}}、{{GitCommit|61a24c79}}、{{GitCommit|65f77cce}}、{{GitCommit|748b89f1}})
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* Relative(相対)カスタムハンドルタイプの挙動と Start ハンドルのロールを修正。({{GitCommit|65f77cce}}、{{GitCommit|3c0736bc}}、{{GitCommit|a33a4e13}})
 
* Relative(相対)カスタムハンドルタイプの挙動と Start ハンドルのロールを修正。({{GitCommit|65f77cce}}、{{GitCommit|3c0736bc}}、{{GitCommit|a33a4e13}})
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* B ボーンが頂点群の変形時に一つのセグメントだけでなく、二つの最近傍のセグメント間を補間するように。({{BugReport|53700}}、{{GitCommit|51c8a6f4}})
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* B ボーンの Scale In(スケールイン)と Scale Out(スケールアウト)プロパティがそれぞれ X と Y の値に分割されました。({{GitCommit|624e93bb}})
  
 
== Constraints(コンストレイント) ==
 
== Constraints(コンストレイント) ==
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=== Disable and Keep Transform(無効化とトランスフォーム維持)===
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多数のコンストレイントに、"Disable and Keep Transform"(無効化とトランスフォーム維持)ボタンが Influence(影響)スライダーの隣に付きました。押すと、このコンストレイントの影響を 0 に設定し、それと同時にオブジェクトのトランスフォームを維持しようとします。他のアクティブなコンストレイントは、その後も最終トランスフォームに影響させることができます。<br />このボタンを押した後にコンストレイントの影響力を増加すると、オブジェクトが移動することに注意してください。これはそのコンストレイントがトランスフォーム全体を置き換える物ではなく、付加的な物である時に起こります。({{GitCommit|08012ebeec7}})
  
 
=== Maintain Volume(体積維持) ===
 
=== Maintain Volume(体積維持) ===
  
* スケールが非均一な時の体積の維持を正しく行うようになりました。({{BugReport|48079}}、{{GitCommit|a9509a2f8}})
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* 非フリー軸のスケーリング処理を行うモードを複数持つようになりました。({{GitCommit|a9509a2f8}}、{{GitCommit|50999f7f}})
  
 
=== Damped Track(減衰トラック) ===
 
=== Damped Track(減衰トラック) ===
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* Offset(オフセット)オプションが加算ではなく、乗算をデフォルトで使用するように。({{GitCommit|47af343b}})
 
* Offset(オフセット)オプションが加算ではなく、乗算をデフォルトで使用するように。({{GitCommit|47af343b}})
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* 正しくスケールの分割と反転を行う方法の一つとして、コピーされたスケールを任意の Power(パワー:乗数)にべき乗するオプションが追加。({{GitCommit|27b9a0cd}})
  
 
=== Copy Transforms(トランスフォームコピー) ===
 
=== Copy Transforms(トランスフォームコピー) ===
  
* Bボーンの Shape(シェイプ)使用オプションが、セグメントの位置だけでなく、トランスフォームを完全コピーするように。({{GitCommit|2aa26de3}})
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* B ボーンの Shape(シェイプ)使用オプションが、セグメントの位置だけでなく、トランスフォームを完全コピーするように。({{GitCommit|2aa26de3}})
  
 
=== Shrinkwrap(シュリンクラップ) ===
 
=== Shrinkwrap(シュリンクラップ) ===
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* 新しく Armature(アーマチュア)コンストレイントを追加。Armature モディファイアーで行われている計算を、コンストレイントとして適用します。({{GitCommit|798cdaee}})
 
* 新しく Armature(アーマチュア)コンストレイントを追加。Armature モディファイアーで行われている計算を、コンストレイントとして適用します。({{GitCommit|798cdaee}})
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=== Spline IK(スプライン IK)===
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* カーブに合わせる際に、ボーンの IK 前の Y スケールを使用して長さをコントロールする、新しいオプションを追加。({{GitCommit|ad9275ed}})
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* Stretch To(ストレッチ)のように、元のスケーリングに対し体積の維持を適用する、新しいオプションを追加。({{GitCommit|37eb1090}})
  
 
== Modifiers(モディファイアー) ==
 
== Modifiers(モディファイアー) ==
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* 新しい Target Normal Project モードは、遅いものの、Nearest Surface Point(最近接表面の点)と比べ非常にスムーズです。({{GitCommit|f600b4bc}})
 
* 新しい Target Normal Project モードは、遅いものの、Nearest Surface Point(最近接表面の点)と比べ非常にスムーズです。({{GitCommit|f600b4bc}})
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=== Armature(アーマチュア)===
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* 偽の循環依存が起こる確率を減らすため、このモディファイアーが、現存の頂点グループ名のセットを(エンベロープ利用時も)使用するように。({{GitCommit|04708184}})

2019年7月11日 (木) 11:42時点における最新版

Blender 2.80: アニメーションとリギング

キーフレームと Drivers(ドライバー)

ドライバー

  • プロパティへのドライバーが、ドライバーエディターを開かなくても、その場で編集可能になりました。
  • "invalid(無効)" とマークされたドライバーを削除するオペレーターを追加。(c38ebf93e)
  • 簡単なドライバーの式が Python なしで評価されるようになり、複雑なリグでパフォーマンスが大幅に向上しました。(bf2a54b0)
  • トランスフォームチャンネルドライバー変数に Average Scale(平均スケール)が復活。3つの変数を一度に使う必要がなくなります。(1854ccca)

アニメーションカーブ

  • Automatic(自動)ハンドル配置時、ループがスムーズになるよう、Cyclic(繰り返し)外挿を考慮するように。(1cb884be)
  • Automatic(自動)ハンドル配置が、従来よりスムーズなカーブを生成する新しいアルゴリズムをデフォルトで使用するように。(8bdc391c)

キーフレーム UI

  • Dope Sheet(ドープシート)がキーフレームアイコンでカーブハンドルタイプまたはカーブのエクストリーム位置を表示するオプションを追加。(a0dfa320)
  • キーフレーム挿入(手動の[I]キーと自動キーフレームの両方)の、Cyclic(繰り返し)Extrapolation(外挿)を考慮するオプション。(7bc84559)

NLA

  • NLA スタック内で任意のアクションの影響を受けるチャンネルに、常に明確な値が設定されるようになり、適用するストリップがない場合は、デフォルトにフォールバックするように。(57d4b869)
  • リギング:カスタムプロパティのデフォルト値が 0 以外に設定可能に。(61c941f0)
  • Add(追加)または Multiply(乗算)モードでのストリップへのキーフレーム挿入時、キーの値を正しく計算するように。(de662e7c)
  • 新しい Combine(統合)モードが追加。各チャンネルのタイプを元に、自動的に加算・乗算・クォータニオンの計算を選択します。(de1d3e5f)

Armature & Shape Keys(アーマチュアとシェイプキー)

シェイプキー

  • カーブオブジェクトの Radius(半径)プロパティがシェイプキーでアニメーション可能に。(12788906)

Armature(アーマチュア)

  • Apply Pose as Rest Pose(レストポーズとして適用)オペレーターが、選択中のボーンのみ適用できるように。(0264d839)

Bendy Bones(ベンディボーン)

  • カスタムハンドル設定が Edit Mode(編集モード)でも表示され、Rest Position(レスト位置)で正しく描画可能に。(T5626861a24c7965f77cce748b89f1)
  • 新しい Tangent(タンジェント)カスタムハンドルタイプ。ボーンを位置の代わりに、方向でコントロールするのに使用します。(25bd9fea)
  • Relative(相対)カスタムハンドルタイプの挙動と Start ハンドルのロールを修正。(65f77cce3c0736bca33a4e13)
  • B ボーンが頂点群の変形時に一つのセグメントだけでなく、二つの最近傍のセグメント間を補間するように。(T5370051c8a6f4)
  • B ボーンの Scale In(スケールイン)と Scale Out(スケールアウト)プロパティがそれぞれ X と Y の値に分割されました。(624e93bb)

Constraints(コンストレイント)

Disable and Keep Transform(無効化とトランスフォーム維持)

多数のコンストレイントに、"Disable and Keep Transform"(無効化とトランスフォーム維持)ボタンが Influence(影響)スライダーの隣に付きました。押すと、このコンストレイントの影響を 0 に設定し、それと同時にオブジェクトのトランスフォームを維持しようとします。他のアクティブなコンストレイントは、その後も最終トランスフォームに影響させることができます。
このボタンを押した後にコンストレイントの影響力を増加すると、オブジェクトが移動することに注意してください。これはそのコンストレイントがトランスフォーム全体を置き換える物ではなく、付加的な物である時に起こります。(08012ebeec7)

Maintain Volume(体積維持)

  • 非フリー軸のスケーリング処理を行うモードを複数持つようになりました。(a9509a2f850999f7f)

Damped Track(減衰トラック)

  • 現在と反対に向ける時の安定性が向上しました。(T558720bf80965)

Copy Scale(拡縮コピー)

  • Offset(オフセット)オプションが加算ではなく、乗算をデフォルトで使用するように。(47af343b)
  • 正しくスケールの分割と反転を行う方法の一つとして、コピーされたスケールを任意の Power(パワー:乗数)にべき乗するオプションが追加。(27b9a0cd)

Copy Transforms(トランスフォームコピー)

  • B ボーンの Shape(シェイプ)使用オプションが、セグメントの位置だけでなく、トランスフォームを完全コピーするように。(2aa26de3)

Shrinkwrap(シュリンクラップ)

  • 頂点をターゲットサーフェス方向に移動する方法とタイミングを指定する新オプション(例:最初にターゲットの内部または外部かどうかに依存する場合など)。(3378782e)
  • Project(投影)モードがモディファイアー同様、一度に双方向への投影テストと、前・後面カリングに対応しました。(e38a0b37)
  • 新しい Invert Cull オプション。カリングと双方向への投影を一緒に使用する時のための物です。(e38a0b37)
  • ターゲットの(スムーズ)ノーマルに軸を自動的に揃える新オプション。(e5b18390)
  • Above Surface(サーフェス上)オプションが、ターゲットメッシュにスムーズシェーディングが設定されている時、スムーズノーマルを使用するように。(e5b18390)
  • 新しい Target Normal Project モードを追加。速度は遅いものの、Nearest Surface Point(最近接表面の点)と比べ非常にスムーズです。(f600b4bc)

(新規)Armature(アーマチュア)コンストレイント

  • 新しく Armature(アーマチュア)コンストレイントを追加。Armature モディファイアーで行われている計算を、コンストレイントとして適用します。(798cdaee)

Spline IK(スプライン IK)

  • カーブに合わせる際に、ボーンの IK 前の Y スケールを使用して長さをコントロールする、新しいオプションを追加。(ad9275ed)
  • Stretch To(ストレッチ)のように、元のスケーリングに対し体積の維持を適用する、新しいオプションを追加。(37eb1090)

Modifiers(モディファイアー)

Shrinkwrap(シュリンクラップ)

  • Keep Above Surface(表面上に保持)チェックボックスを新しいオプション、頂点をターゲットサーフェス方向に移動する方法とタイミングを指定するオプションで置き換えました(例:最初にターゲットの内部または外部にあるかに依存する時など)。(3378782e)
  • 新しい Invert Cull オプションは、カリングと双方向への投影が一緒に使用される時のための物です。(e38a0b37)
  • Above Surface(サーフェス上)オプションが、ターゲットメッシュにスムーズシェーディングが設定されている時、スムーズノーマルを使用するように。(e5b18390)
  • 新しい Target Normal Project モードは、遅いものの、Nearest Surface Point(最近接表面の点)と比べ非常にスムーズです。(f600b4bc)

Armature(アーマチュア)

  • 偽の循環依存が起こる確率を減らすため、このモディファイアーが、現存の頂点グループ名のセットを(エンベロープ利用時も)使用するように。(04708184)