Dev:JA/Ref/Release Notes/2.71/Cycles

提供: wiki
移動先: 案内検索

Blender 2.71: Cycles

変形モーションブラー(Deformation Motion Blur)

ヘアーを含むアニメーションするキャラクタなど、変形するメッシュにモーションブラーを使用できるようになりました。これはデフォルトで現存のすべてのオブジェクトで有効になっており、新しいファイルではすでにモーションブラーが有効になっています。変形モーションブラー(Deformation Motion Blur)は基本的にオブジェクト毎に無効にでき、精度もサンプル数が2では十分ではない場合、▼モーションブラー(Motion blur)のステップ数(Steps)を増やすことで向上できます。

Blender-2.71-cycles-motion-blur.png
  • 実際のステップ数は2の(ステップ数 - 1)乗です。これはもっと多いまたは少ないステップのオブジェクトのために、何度も違う回数サンプリングしないといけないのを回避するためで、現在は回数は重複しています。そのため、この値をあまり大きくすると、メモリ使用量が一気に多くなってしまいますので注意してください。
  • ステップ数(Steps)は変形モーションブラー(Deformation Motion Blur)にのみ影響し、オブジェクトのトランスフォームのモーションブラーには影響しません。
  • オブジェクトのトランスフォームとカメラモーションブラーも若干変更されました。前後フレームのサンプルを取るのではなく、現在のフレーム+/-シャッター(Shutter)フレーム分からサンプルを取るようになりました。これによりレンダリング結果に違いが出ますが、大抵はほぼ同じ見た目になります。
  • 変形モーションブラー(Deformation Motion Blur)はデフォルトでは有効になっていますが、もしオブジェクトが変形しない場合は、エクスポート時にこれを検知しますので、レイトレースのパフォーマンスやメモリ使用量には影響しません。


火炎と煙のレンダリング

Blender-2.71-cycles-smoke.png

火炎と煙のレンダリングの最初の対応が利用可能になりました。煙(Smoke)のドメイン(Domain)メッシュに「密度(Density)」「炎(Flame)」「色(Color」アトリビュートが付き、これらはアトリビュート(Attribute)ノードを通じてアクセス可能です(そのうちビルトインのSmoke/Fireノードでもっと便利になる予定です)。

これらの値はまだリリース前に変更される可能性があることに注意してください。次は(非常に質素な)炎と煙の設定のサンプルファイルです。


ベイキング(Baking) API

Koro の統合マップ。モデルは Caminandes プロジェクトより

Cycles がベイキングに対応しました。このツールはBlender 内部レンダラのベイキング機能の大半を模倣ですが、Cycles のワークフローに合わせています。

対応している機能:

  • ハイポリオブジェクトからローポリオブジェクトへ
  • ケージ(Cage)押し出し Extrusion
  • カスタムケージ(Custom Cage)
  • ノーマルの変換(Normal swizzle)
  • ノーマル空間(Normal space)

対応するパスの一部:

  • 統合(Combined)
  • アンビエントオクルージョン(Ambient Occlusion)
  • 影(Shadow)
  • 環境照明(Environment)
  • ディフューズ(Diffuse)

機能の全リストはドキュメント(英文)を参照してください。


ボリュームレンダリング(Volume Rendering)

  • 分岐パストレーシング(Branched path tracing)が、ボリュームに対する直接光源を少ないノイズでレンダリングするようになりました。ただし、サンプル毎のレンダリング時間は長くなっています。大抵の場合、同じノイズレベルでの全体的なレンダリング時間は少なくなるでしょう。
  • 異質(Heterogeneous)ボリュームのステップサイズ(Step Size)のバグを修正しました。これにより、現存のファイルで以前と同様の結果およびレンダリング時間にするには、その中のステップサイズ設定を二倍にする必要があります。
  • 一般的なケースで、異質ボリュームを自動的に判定するように。(bd03e4cfe8f1)

最適化

i5-3570での CPU レンダリング

全般:

  • シーンのエクスポートが若干速くなりました。(45507319635a)
  • ミックスシェーダ―(Mix Shader)が未使用の経路の計算を回避するように。(2a9ef256b1e6)
  • MIS(マルチプル重点サンプルリング)使用時に複数のランプでのノイズが少なくなりました。(c806a8ce96d9)

CPU のみ:

  • 半透明の影の受信が大幅に(場合によっては30%から50%)スピードアップしました。(9ab259f55b67)
  • セグメント(Segments)/リボン(Ribbon)ヘアーのレンダリングが高速に。(c45c472e1b37)
  • ボロノイ(Voronoi)のセル(Cells)テクスチャが高速に。(ab32a1807dd1)


分岐パス(Branched Path)

複数の間接光源のOFF/ON、8 AA サンプル
  • 分岐パス(Branched Path)インテグレーターがひとつではなく、すべての間接バウンスの光源をサンプリングするようになりました。これにより、多くの光源のあるシーン内のノイズが軽減される可能性があります。必要に応じて▼サンプリング(Sampling)パネル内でOFFにすることもでき、同様に複数の直接光源のサンプリングも選択できるようになりました。(99e20d7b8930, 211f08d89bb4)


ノード

補間の違い:リニア(Linear)、三次(Cubic)、近接(Closest)
  • 画像(Image)テクスチャが複数の補間モードに対応しました。(dd2dca2f7e77)
  • 専用のUVマップ(UV Map)ノードを追加。(cb7cfd3ab6be)
  • ライトパス(Light Path)ノードに、透過の深度(Transparent Depth)出力が追加。(7765b73f6d2)

CUDA

  • Kepler 以上のカードで、最大画像テクスチャ数を95から145に増やしました。(c08c931fb6f5)