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Blender 2.78b リリースノート
Blender 2.78b は主に Cycles レンダリングのスピードアップを含む、パフォーマンスアップデートリリースです。
Cycles
- シェーダー編集のマルチスレッド化。
- Emission(放射)メッシュの様々な最適化。
- Branched Path Tracing(分岐パストレーシング)の適切な光のサンプリング。ノイズを減らすことで高速な収束につながります。
- 定数畳み込みアルゴリズムの改善。最終評価で未使用のシェーダーノードの削除。
- いくつかのプロシージャルテクスチャ(Brick)の改良。
- 結果への光の寄与を元にした、初期ライトレイの打ち切り。
- 小さな輝くスポットを持つテクスチャ背景の MIS(Multiple Importance Sampling: 多重重点サンプリング)の修正。これは輝点を生じていました。
- サブフレーム用の別のシードと、別のステレオビュー。「スローモーション」エフェクトを可能にし、VR エクスペリエンスを改善します。
- カメラから遠く離れたオブジェクトを削除するための、オブジェクト用カリング距離。
- Windows での好ましくないスレッドアフィニティ変更の修正。
- カーネルの様々な数値に関する問題の回避。輝点を解決します。
- Autosplit(自動分割)と組み合わせた変形モーションブラーの修正。
- 残り時間計算の改善。
- 変形モーションブラーへの様々な最適化。
- モーションブラーがあるシーンのレンダリング速度を向上できる、BVH Time Steps オプションを追加。
- ヘアーパーティクル設定が、Render(レンダー)プロパティの▼Geometry(ジオメトリ)パネルに移動しました。
Cycles: GPU
- Linux と OSX でのキャッシュへの XDG フォルダの使用。これにより、全 OpenCL/CUDA カーネルビルドがある、バージョン毎のフォルダができるのを回避します。
- 従来のあらかじめ設定された組み合わせのみの挙動に対する、GPU 毎にON/OFFできる機能。これはアーティストたちを助けるだけでなく、柔軟なベンチマークスクリプト作成ができるようになります。
Cycles: CPU
- さらに SSE4.1+ カーネル用にグローバル SSE 最適化を使用。
- 最新の AVX2 CPU 用の複数の改良。
- Math ユーティリティの様々な最適化(外積、内積、最小軸選択、その他)。
- 三角形交差(Triangle Intersection)関数の高速版。
- (生成とトラバーサルの両方を含む)BVH トラバーサルアルゴリズムの様々なステップの最適化。
Cycles: OpenCL
- OpenCL での3Dテクスチャ対応。
- 半透明影対応のコンパイルを条件付きに。シーンとハードウェアによっては大幅なレンダリング時間の改善をもたらします。
Dependency graph(依存グラフ)
- 様々な競合状態(同じデータで作業中のスレッド間の衝突)の解決。
- 依存グラフ生成時間の最適化
- リンクの消失または間違った関係のリンクの修正。これは再現が困難なボーンのちらつきを発生させていました。
- リンクデータブロックに関する様々なクラッシュの修正。
- アニメーション更新の欠落の修正。
その他
- コンポジターへのテクスチャノード追加時のクラッシュのリグレッションの修正。
- 32ビット Windows プラットフォームでの IK のクラッシュの修正。
- 流体シミュレーションのマルチスレッド使用の改善。
- GLSL での環境マップのアルファ修正の復活。