Dev:JA/Ref/Release Notes/2.83/Volumes
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元記事:Reference/Release Notes/2.83/Volumes - Blender Developer Wiki
Blender 2.83: Volume(ボリューム)オブジェクト
OpenVDB ファイルをインポートし、新しいボリュームオブジェクトでレンダリングできるようになりました。OpenVDB ファイルは Houdini などの他のソフトウェアで、または Blender の流体シミュレーションのキャッシュ内に生成されます。
セットアップ
ボリュームオブジェクトは3Dビューポートの Add(追加)メニューから、または .vdb ファイルを Blender 内にドラッグ&ドロップすることで作成できます。アニメーション用に OpenVDB 連番ファイルもインポート可能です。連番ボリュームの設定は連番画像と同じです。
ビューポート
ボリュームはワイヤーフレームとソリッドモードの両方で表示できます。以下の設定が利用可能です。
- Wireframe(ワイヤーフレーム)表示タイプ: bound(バウンド)、Box(ボックス)、Points(ポイント)
- Detail(細かさ): coarse(粗い)、fine(細かい)
- Density(密度): ビューポートにボリュームを描画する厚み
重いボリュームデータセットでは、オブジェクトを常にワイヤーフレーム表示に設定すると便利です。これにより、ビューポートの応答性を確保しつつ、ボリュームを最終レンダーに表示できます。
レンダー
ボリュームのレンダリングは煙シミュレーションのレンダリングと同じです。デフォルトでは Principled Volume(プリンシプルボリューム)シェーダーがボリュームのレンダリングに使用されます。デフォルトでは、density
、color
、temperature
の名前のグリッドが使用されます。使用できない場合は、他のグリッド名をシェーダーノード内で選択する必要があります。
▼Render(レンダー)設定:
- Space(スペース): ボリューム密度とステップサイズを、オブジェクトまたはワールド空間で指定するか。デフォルトでは Object(オブジェクト)空間が使用され、ボリュームの不透明度と細かさはオブジェクトのスケールに関わらず同じままになります。
- Step Size(ステップサイズ): ボリュームサンプル間の距離。0 の場合、ボクセルサイズを元に自動的に推測します。
- Clipping(クリッピング): レンダリングの最適化時、(密度が)この値より下のボクセルが空の空間と見なされます。
Cycles のボリュームレンダリング設定 も変更され、自動的にステップサイズを推測します。
制限事項
- OpenVDB は空疎なボリュームの表現に秀でており、ギリギリのバウンディングボックス内に収める必要はないものの、空きスペースに広がる可能性があります。しかし、Blender では今も濃いボリュームとしてレンダリングされており、パフォーマンスとメモリ消費量的には理想ではありません。これは将来的なリリースで改善される予定です。
- また、OpenVDB ファイルはレベルセットとポイントも格納可能です。レベルセットグリッドの読み込みはできますが、現時点ではサーフェスとしてのレンダリングに対応していません。OpenVDB のポイントのインポートも未対応です。
- 将来的にはモディファイアーの対応により、ボリュームオブジェクトをもっと強力にする予定です。