Dev:JA/Ref/Release Notes/2.93/Grease Pencil

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■2021/05/13(木) 15:29

Blender 2.93: グリースペンシル

LineArt(ラインアート)モディファイアー

シーン内の形状から様式化したラインを生成する、Line Art(ラインアート)モディファイアーが追加されました。(3e87d8a4315d)

727分解図のラインアートのデモ画像。Yiming 氏作
  • どんな形状からでも正確な遮蔽の結果を生成します。
  • 交差するラインも生成でき、スタイリング用に別々に選択可能。
  • 繋がってるストロークのチェーン化により、グリースペンシルのスタイルとテクスチャをスムーズに表示できます。
  • メッシュ内の頂点ウェイトをグリースペンシルに転送することで、生成したストロークの細かなスタイルコントロールが可能です。
  • ビューポート内での細かな編集用に、ストロークをベイク可能。

インポート・エクスポート

  • SVG とグリースペンシルオブジェクトにインポート、そしてグリースペンシルオブジェクトを SVG や PDF フォーマットにエクスポートする、新しいオペレーター。(a8a92cd15a52)
  • SVG インポーターは色付けに頂点カラーを使用します。

ユーザーインターフェイス

  • 重要な変更:現在、ドロー、編集、スカルプトモードにて新規キーフレームを生成するには、Autokey(自動キー)ボタンの ON が必須になりました。Autokey ボタンが OFF の場合、最後の有効なフレームが使用されます。これは Blender の動作を他の2Dソフトウェアにもっと近づけるためです。また、2Dテンプレートも Autokey ボタンがデフォルトで ON になっています。(6a662ffda836)
    • 注意:旧ファイルは変更されません。従来の挙動にするには Autokey ボタンを手動で ON にしてください。
  • アニメーション再生時はマルチフレームを無効に。従来は、全フレームが表示可能なため、アニメーションを観るのは不可能でした。(e7c36ce43cf6)
  • パイメニューの頂点ペイントとウェイトペイントのオプションの位置を入れ替え。(20d0bb43afc8)
  • 新しいマルチフレーム表示モード。アクティブフレームの前後のキーフレームを、オニオンカラーを使用し表示します。これは Onion(オニオン)オーバーレイオプションで無効にできます。
  • Dopesheet(ドープシート)がキーフレーム間にバーを表示し、そのキーフレームが使用中であることを示すように。(e44b2ada3e4a) (296984b40e03)
  • ドープシートコンテクストメニューが再編成され、オプションがいくつか追加されました。(15a4ed3aff40)
  • マテリアルの Options(オプション) パネルが一貫性を保つため、 Settings(設定) にリネームされました。(51c7ff9222c3)
  • アノテーションに Opacity(不透明度) パラメーターが付きました(以前リファクタリング中に削除されて以来、再度追加されていませんでした)。(c62e60f01f2a)

オペレーター

  • Fill(フィル)ツール用の Resolution(解像度) パラメーターが、 Precision(精度) にリネームされ、1未満の値が利用可能に。これはストーリーボーディングに非常に便利です。(6704372f047c)
  • 空のキーフレームを複製する新しいオペレーター。キーフレームはコピーしたいが、クリーンアップやペイント作業を行うため、ストローク自体はコピーしたくない時に便利です。(cfd54ad7d78e)
  • 画像のトレースを常にフレーム 1ではなく、現在のフレームから開始する新しいオプション。(e747c07156cc)

ツール

  • 新しいレイヤートランスフォームパラメーター。(e02d84eb3bea)
  • ドローモードでのマルチフレーム対応(フィルツールリファクタリングのコミットに含まれています)。

Fill(フィル)ツール

ツールの初期バージョンからずっとあった複数の問題を解決すべく、フィルツールにリファクタリングを行いました。(1352d81b1747)

変更:

  • フィルプロセスの各ステップでのそれぞれのアルゴリズム・機能の最適化により、スピードが向上しました。
  • 新しい Auto Fit オプション(※)。ビューポート外側の領域をフィルします。フレームのトータルサイズはフィル領域に合うよう計算されます。
    (※訳注:未確認)
  • マルチフレームのフィルに対応。一度に複数のフレームで実行するのと同様、マルチでフィルできるようになりました。
  • 新しい Stroke Extension(ストローク延長) オプションは、一時的に閉じたストロークを作ります。これらのストロークはマウスホイールまたは[PageUp]/[PageDown]キーで動的に表示・調整が可能です。ホイール+[Shift] キーで細かい調整ができます。
  • パラメーター ResolutionPrecision(精度) に名前を変え、トップバーに移動しました。
  • Resolution(解像度) が小数値となり、ストーリーボーディングワークフローですばやくフィルできるよう、1未満が指定可能になりました。最大値は従来通り、5です。
  • パラメーター Simplify(簡略化) が Advanced(詳細設定)パネルに移動しました。
  • フィルのアウトライン探知が改善。一部のケースで予期せぬ結果になり、アウトラインがフィル領域に侵入していました。
  • フィル領域が閉じていない場合、フィルをキャンセルします。これにより、うっとおしいスクリーン全体のフィルを回避できます。(c489bb7c016f)
  • 無限ループによるコーナーケース(非常に稀なケース)のバグを修正。

Interpolate(補間)ツール

補間ツールの完全なレビューが行われ、以下の変更がポイント数の違うストロークの補間に行われました。(6bba83058986)

  • 補間がオペレーターではなく、ツールの一つとなりました。従来はこのツールをボタンとするロジックがありませんでした。
  • 補間ツールのパラメーターをトップバーに移動しました。
  • Interpolate(補間)ポップオーバーがトップバーから削除され、Interpolate Sequence(シーケンスを補間) オペレーターが(編集モードの)Grease Pencil(グリースペンシル)メニューに移動しました。
  • Interpolate Sequence(シーケンスを補間)が ※Redo パネルに含まれるように。
    (※訳注:Repeat History(履歴内の操作を繰り返す)のこと?)
  • 補間ツールがストロークをペアで選択できるように。これにより、従来はドロー順でのみ可能だったのが、どのストロークのペアでも補間が可能になりました。ストロークが選択されていない場合、従来通り補間が行われます。
  • 以前のキーフレームが存在している場合、再び補間が可能になりました。従来は、同じフレーム内で二回補間することができず、フレームのグループにより補間を行うことが不可能になっていました。
  • 最初のストロークと最後のストロークが、方向が違う所為で正しい位置にない場合に、ストロークを自動反転する新しいオプション。また、コーナーケース用に、手動で反転をセットすることもできます。
  • 補間に関するメニューをクリーンアップ。
  • 一部のバグの修正と、現在、全パラメーターがツールやオペレーターに含まれるようになったため、シーンから削除。
  • コードのクリーンアップと関数名を少しリネーム。

このコミットでは、現在グリースペンシルにない、Vertex Active コンセプトの将来の実装のためのコードベースが含まれます。

モディファイアーとエフェクト

  • Noise(ノイズ)モディファイアーの Noise Seed(ノイズシード) パラメーターを、Randomize(ランダム化)パネルの外側に移動しました。(3191b76eb534)
  • Noise(ノイズ)モディファイアーの新しい Noise Offset(ノイズオフセット)パラメーター。(7a4bdc3a4feb)
  • Lattice(ラティス)モディファイアーの一つしか使用できない制限を撤廃。(670c1fdf64d1)

Python

  • ストロークを強制的に再計算する新しい API。一部のスクリプトではポイントの座標を操作していますが、ストロークを更新する方法はありませんでした。(faf45091b454)
  • ウェイトポイントを操作する新しい API。旧 RNA プロパティは間違っており、使用できない物でした。(71e63153ebf3)