Dev:JA/Ref/Release Notes/3.30/Core

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元記事:Reference/Release Notes/3.3/Core - Blender Developer Wiki

コア

Library Overrides(ライブラリオーバーライド)

このリリースでは主に、ライブラリオーバーライドのユーザビリティ、特に UI/UX の改善が中心です。

これには Blender 3.2にて導入された Outliner(アウトライナー)のビュー(「Properties(プロパティ)」と「Hierarchy(階層)」)の修正とリファイン、メニューの大幅な単純化などがあります。

アウトライナー中のライブラリオーバーライドメニューの Blender 3.2と3.3の比較

ライブラリオーバーライドが、自身の3つのメイン操作(Make(作成)、Reset(リセット)、Clear(クリア))のみのサブメニューを持つようになりました。これはユーザーがライブラリオーバーライドをコントロールできる3つすべての場所(アウトライナー、3Dビューポート、Properties Editor(プロパティエディター)などでの ID 選択ウィジェット)にて一貫して表示されます。

変更の詳細

  • カメラの背景画像に完全対応しました。(rB3437cf155e7c)
  • 部分的なオーバーライド階層の作成時、双方向の依存が考慮されるように。例えば、アーマチュアのオーバライドの場合、アーマチュアに依存するメッシュもオーバーライドされるようになります。(rBf0b4aa5d59e3)
  • ID テンプレートに「Editable(編集可)/クリア」の切り替えを追加(⇧ ShiftLMB Template-LMB.png)。ユーザーは簡単に編集可能なオーバーライド、編集不可、オーバーライド状態のクリアを切り替えできます。(rBe4dd644d6be0)
  • 3Dビューポートメニューのライブラリオーバーライドのサブメニューに、アウトライナーと同じ3つの操作(作成、リセット、クリア。詳細は下記にて)を追加。(rBa42896a8a142)
  • LibOverride: IDTemplate コンテクストメニューにMake/Reset/Clear エントリを追加、詳細は下記を参照。(rBfec254364884)

アウトライナーのコンテクストメニューの改訂

スタジオでのデザインの議論に伴い、以下の3つのライブラリオーバーライド操作を自身のサブメニューに追加しました。

  • Make(作成):ユーザー編集やオーバーライド階層を作成、または有効にします。
  • Reset(リセット):オーバーライドデータを維持しますが、参照リンクデータ値のローカルの変更をすべてリセットします。
  • Clear(クリア):リセットと似ていますが、編集可能なオーバーライドをシステムオーバーライド(ユーザー編集不可)に戻します。

これら3つのオプションは選択中のアイテム、またはその内容のみ、両方を操作可能です。

詳細な操作は "Troubleshoot(トラブルシュート)" サブメニューに移動しました。ここでは Resync(再同期)、Resync Enforce(強制的に再同期)、Delete(削除、ライブラリオーバーライドの完全消去)が可能です。これらの操作はアイテムの選択状態にかかわらず、常にオーバーライド階層全体に影響します。

参考:rBc73cc15e07earBa93f6a5429d6

データ管理

  • 孤立化したデータブロックの依存(例:オブジェクトの使用するマテリアルに、同オブジェクトを使用するドライバーがあるなど)が、正しく探知され、再帰的なパージ処理によって削除されるように。(TT98029rB97dd10707097)
  • アウトライナーの Orphaned(孤立データ)ビューの ‘Purge(パージ)’ ボタンが(ユーザーのないデータブロックの「1レベル」のみの削除だけでなく)再帰的なパージを行うように。(rBa27024e36d87)
  • Blender の全データブロックが確実に一意の名前を持つようにする処理が書き直され、大量のオブジェクト数に大幅に拡大されました(rB7f8d05131a)。これにより、巨大なシーンのインポートや多数のオブジェクトの複製など、多くの処理がスピードアップしました。

その他

  • JPEG プレビューサムネイルの作成が高速化、RAM の使用量が減りました。(8960c6e06017)
  • 全タイプの EXR プレビューサムネイルの作成と、RAM の使用量削減。(f600a2aa6df1)
  • 依存グラフの異常な関係の報告を改善。(2da7977e3ef)
  • フォントのフォールバックに対応。私たちがフォントのスタックを承認するまで目立つ変更はありません。(524a9e3db810)
  • バリエーション・マルチマスターフォント対応。まだユーザーが直面するような変更はありません。(b9c0eed206b0)
  • 多数のオブジェクトの複製が高速化されました(rB2d041fc468, rB7f8d05131a)。 [Shift]+[D]キーによる10,000個の立方体の複製が14秒かかっていたのが2秒になりました。