Dev:JA/Ref/Release Notes/4.00/Shading
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元記事:Reference/Release Notes/4.0/Shading - Blender Developer Wiki
目次
シェーディングとテクスチャリング
Principled BSDF(プリンシプルBSDF)
Principled BSDF ノードが一新、広範囲の素材タイプに対応しました。
- Sheen(シーン)は新しいマイクロファイバーシェーディングモデルを使用し、Emission(放射)や Coat(コート)の上の層になりました。伝統的なシーンはけば立った布に使用されてきましたが、今は任意の素材の上のホコリにも使用できるようになりました。
- Coat(コート)は放射レイヤーの上に配置されました。これにより、例えばガラスの後ろで光る携帯電話のスクリーンなどのシミュレーションにも利用可能になりました。Coat Tint(コートチント)と IOR 入力が追加され、白いクリアコート以外も使用できるようになりました。
- Subsurface scattering(サブサーフェススキャッタリング)は別のカラー入力ではなく、Base Color(ベースカラー)を使用するように。新しいサブサーフェス用スケール入力で、RGB Radius(半径)を調整します。
- Specular(スペキュラー)反射と Transmission(伝播)は単一の屈折率(IOR)で最初にコントロールされるようになりました。テクスチャリング用の新しい IOR レベル入力で、スペキュラー反射の量を調整します。アーティスティックな用途のための Specular Tint(スペキュラーチント)で、自由に色を設定できます。
- Metallic(メタリック)サーフェスはスペキュラーチント入力を使用したエッジチンティングを得ました。これはアーティストフレンドリーなパラメーターで、F82チントモデルを元に、複雑な屈折率をレンダリングできます。
- Multiple scattering GGX(複合散乱 GGX)は Cycles ではさらに効率的にレンダリングされるようになり、デフォルトに使用されるようになりました。成分の層は全体としてより多くのエネルギーが保持され、既存のマテリアルはシーンに依存して少し暗く、または明るくレンダリングされる可能性があります。
詳細は Principled BSDF マニュアルページ(英文)をご覧ください。
BSDF ノード
- Glossy(光沢)と Anisotropic(異方性)BSDF が単一の Glossy BSDF(光沢 BSDF)と異方性コントロールにまとめられました。4.0で保存したファイルを旧バージョンで開いた場合、全「光沢 BSDF」ノードが「異方性 BSDF」ノードとして現れます。(8cde7d8f8a5a076)
- Normal Map(ノーマルマップ)で、Tangent(タンジェント)空間のノーマルマップでの、Strength(強さ)入力の補間が改善され、強さが1より大きい時に法線が表面より下になるのを防ぎます。この変更により、既存のレンダーの強さが1以外の部分の見た目が変わります。(PR #109763)
- Velvet BSDF(ベルベット BSDF)ノードが Sheen BSDF(シーン BSDF)にリネームされ、新しいシェーディングモデル "Microfiber"(マイクロファイバー)がデフォルトオプションとして追加されました。従来のモデルも "Ashikhmin" として利用可能で、既存のファイルは未変更のままです。(PR #108869)
- この新しいモデルは、"Practical Multiple-Scattering Sheen Using Linearly Transformed Cosines" by Tizian Zeltner, Brent Burley and Matt Jen-Yuan Chiang の実装で、法線方向の微細なファイバー間の複数の散乱の効果を、LTC 分布で近似しています。
- この BSDF は現在 Cycles でのみ対応しており、EEVEE はディフューズ BSDF としてレンダリングされます。
テクスチャノード
Noise(ノイズ)テクスチャ
ノイズテクスチャノード用のフラクタルパーリンノイズを生成する新しい入力。(0702c24a36b221e)
- Normalize(正規化): 正規化は出力を0から1の範囲にします。これはカラーやブレンド係数でとても便利ですが、バンプやディスプレイスメントでは不要です。
- Lacunarity(空隙性): 一連の各レイヤーをスケーリングする係数。
Voronoi(ボロノイ)テクスチャ
ボロノイテクスチャノードがフラクタルノイズに対応し、細部の複数のレイヤーを追加できます。3つの新しい入力があります。(144ad4d20b)
- Detail(細部): 計算するレイヤー数。
- Roughness(粗さ): 高いレイヤーが最終出力に影響する量。
- Lacunarity(空隙性): 一連の各レイヤーをスケーリングする係数。
さらに "Normalize"(正規化)プロパティも追加、有効時、Distance(距離)と Color(カラー)出力を[0.0, 1.0]の範囲に割り当てます。
ライト
- Image Texture(画像テクスチャ)ノードで、Light UV(ライト UV)がすべての光源で利用可能になりました。(PR #108691)
- 光源はエネルギーの保持と他のレンダーとの互換性の向上により、以前と比べ、以下のように挙動が少し違います。(#108505)
- Point(ポイント)ライトと Spot(スポット)ライトは両サイドの球状ライトに変更されました。(#108506、#109329)。
さらに、ライトの法線はライトの中心から球のサンプル点/交差位置を指すようになり、ライトの法線を使用していたすべてのパイプラインは代わりに Geometry(ジオメトリ)シェーダーノードの Incoming(入射)ソケットを使用してください。 - Sun(サン)ライトの大きな角直径での挙動が改善され、各直径に関係なく同じ強さになります。(#108996)
- Area(エリア)ライトの変換係数が修正されました。(482211b7e0)
- Point(ポイント)ライトと Spot(スポット)ライトは両サイドの球状ライトに変更されました。(#108506、#109329)。