Dev:JA/Ref/Release Notes/2.65/More Features
目次
Blender 2.65: その他の機能
ウェイトペイント(Weight Painting)
頂点グループ(Vertex Group)のウェイトを一つのオブジェクトから他へ、違う構造でも転送できるようになりました。これは違う解像度や形状のメッシュ間でのウェイト転送に役立つでしょう。
このウェイト転送(Transfer Weights)ツールは、他のメッシュ上の最近傍の面または頂点を探し、対応するウェイトを見つけます。ウェイトは上書きまたは追加することができます。後者は近くのメッシュ形状からウェイトをペイントするツールとして使用できます。
ウェイトペインティングも "合計を制限 (limit Weights)(訳注:Limit Total?)"ツールを持つようになり、頂点毎の頂点グループ数を制限できます。制限があるゲームエンジンへのエクスポートに便利です。(r51217)
アニメーション
- 自動キーイング(Auto Keying): 有効時に不意にキーを挿入してしまうのを防ぐため、録画アイコンがトランスフォーム時に表示されるようになりました。(r51085)
- グラフ(Graph)エディターのフィルタリングオプションがエラーのあるドライバのみ表示できるようになり、全オブジェクトを見て回らなくても壊れたドライバーをデバッグできます。(r51246)
- パス追従(Follow Path)コンストレイント: "アニメーションパス(Animation Path)" オペレーターが追加、開始と終了フレーム間のFカーブを追加します。(r51087)
- 距離制限(Limit Distance)コンストレイント:オーナー(Owner)とターゲット(Target)空間設定に対応しました。オーナーとターゲットには同じ空間の使用をおすすめします。そうでないと比較の意味がないからです。(r51272)
- キーフレームジャンプ:選択中のフレーム群の中間中へカレントフレームを移動します。新しいショートカットはCtrlGです。(r51331)
カメラトラッキング
二つの新しいオプションがカメラソルバー(Camera Solver)に追加されました。代替を可能に(Allow Fallback)と成功のしきい値(Success Threshold)です。これらのオプションは、デフォルトの物と同じ精度ではないものの、デフォルトソルバーが失敗するケースでの再構築を可能にする、よりシンプルな塊再構築アルゴリズムを有効にします。
通常はこの代替の再構築アルゴリズムを使用する必要はありません。なぜならこれは、オブジェクトソルバーが突然オブジェクトをフリップするケースを簡単に引き起こしてしまうからです。この代替アルゴリズムはデフォルトでは無効にしています。 しかし、いくつかのケースでは、本当に正確なトラックを持つのが難しいこともあり、再構築に失敗した多数のフレームを発生させます。このケースではこの代替アルゴリズムを有効にすると助けになるかもしれません。
成功のしきい値(Success Threshold)は、デフォルトアルゴリズム用の、まだ解決を成功とみなすエラーのしきい値を定義します。デフォルト値は0.001ですが、実際には特定のシーン(シーンスケール、トラック数など)に依存するため、各々のケースで最良の働きをさせるには、おそらく調整が必要になるでしょう。
カーブ(Curves)
マップテーパー(Map Taper)オプションを追加。これは有効時、テーパーオブジェクトの影響が実際にべベルされたカーブの一部マッピングされます(従来はテーパーの効果は開始・終了べベル係数により制限されていました)。以下はこの新オプションの挙動を示した物です。(r52001)
ラティス(Lattices)
"反転(Flip)" ツールを追加しました。これはラティスで変形したメッシュの法線を反転することなく、ラティスの座標を反転します。ショートカットはCtrlFです。(r51295)
ビューのアンチエイリアシング
ユーザ設定(User Preferences)のシステム(System)タブのマルチサンプル(Multisample)オプションで、ビューの描画のアンチエイリアシングが有効になります(グラフィックカードが対応している場合)。有効にするには、デフォルトとして保存(Save User Settings)後、Blenderを再起動してください。
重要な注意
- 多くのグラフィックス/ドライバーでマルチサンプルが可能ですが、いくつかの描画のケースでアプリケーションに OFF にさせることができません。Blender は選択バッファ(編集メッシュ、選択など)ではマルチサンプルなしで描画する必要があります。
- マルチサンプルで Blender を起動し、その後ユーザ設定内でOFFにすることで、これを簡単にテストできます。3Dビューがすぐさまエイリアスされて(そして再び ON にするとAAがついて)描画されるでしょう。
- また、パーティクルのストランド(Strand)のくし(Comb)で深刻なラグがでる報告があります。
コンポジティング
- 範囲マップ(Map Range)ノードが追加:これはある値を与えられた範囲から別の範囲に割り当てます。(r52214)
- ピクセル化(Pixelate)ノードが追加:これは拡大縮小(Scale)ノードの前に追加し、ドット化したスケーリングを行うことができます。(r51572)
ゲームエンジン
- 詳細情報(Profiling information)がレイアウトの整理とネーミング改善により改良されました。(r51777)
- 衝突マスク(Collision mask)に対応:各オブジェクトが衝突マスクとコリジョングループを持つようになりました。もしオブジェクト A のグループがオブジェクト B のマスク中にあり、なおかつオブジェクト B のグループがオブジェクト A のマスク中にある場合、オブジェクト A とオブジェクト B が衝突します。
別の言い方をすると、グループは(衝突の点において)どのオブジェクトかを定義し、グループ(訳注:マスク?)は衝突可能なオブジェクトを定義します。(r51769)
- キャラクター(Character)物理タイプが Python からアクセスできるように。(r51873)
- シーン(Scene)の重力(gravity)が Python からアクセスできるように。(r52059)
- Mesh.tranform と Mesh.transform_uv ユーティリティ関数。頂点と UV 座標を高速に変換します。(r52066)
- ビデオテクスチャ深度バッファへのアクセス。(r51469)
レンダリング
- マテリアルがレンダリング用のローカルライトグループオプションを持つように。リンクされたマテリアルにライトグルーブによるオーバーライドがある場合、同じ名前を持つローカルグループにリンクされたライトグループで置き換えることで、シーンファイル内のローカルグループを使用できるようになりました。使用例としてシーン毎にリンク中のキャラクタの目のスペキュラハイライトをコントロールするなどがあるでしょう。(r51385)
- カメラ:タイトルセーフ(Title Safe)表示を最新の、もっと現在の標準に従った、タイトルセーフとアクションセーフエリアの両方を表示する、セーフエリア(Safe Areas)オプションにしました。
- DPX ファイルフォーマット読み込みが大幅に改善されました:ファイルの読み込みと保存を別々のビット深度と色空間で行えるようになり、さらに様々なバグ修正もされています。(r51495)
ツール
- Operator Reset button が削除され、プリセットのあるオペレーターのプリセットメニュー内のデフォルトに戻す(Restore Defaults)として利用可能に。(r52156)
- グリースペンシル(Grease Pencil): dynamic sketch オプションが追加。グリースペンシルの描画からアニメーションするカーブを作成できます。(r52096)
- 3Dの四分割ビュー(Quad view)で、全てを表示(View All)と選択部を表示(View Selected)をすべてのビューで一度にできるようになりました。ショートカットはCtrl↖ HomeとCtrlNumpad delです。(r51257)
- 円(Circle)選択をメタボール編集モードに追加。(r51103)
- UV編集:接続プロポーショナル編集に対応。有効時、同じ島の UV のみがプロポーショナル(比例)移動します。(r51491)
- 軸の色がテーマ変更できるようになり、違うカラースキーム時も視認性が向上しました。(r52026)