Doc:JA/2.6/Manual/Rigging
はじめに
キャラクターを作り終えたら、アニメーションあるいはポーズをとらせるための加工が必要です。リグづけ(rigging)とはキャラクターメッシュに骨格を取りつける工程で、これにより様々な方法でキャラクターを変形させ、ポーズをとらせることができるようになります。
この作業はメッシュを根本から変えるものではなく、簡単に変更ややり直し、他のポーズとの合成ができます。
Wiki編集者向けの註釈
リグづけの全手順に関して、この下にもっと入門的な記述を足す必要があります!
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以下はリグづけでよく行われる作業です:
- アーマチャ(armature)を加えます。これは一本のボーンから始まります
- ボーンを必要なだけ追加し、「手足(limbs)」を形作るようにお互いをつなげます。
既存のボーンから押し出すか(この場合、既存のボーンは自動的に、押し出してできたボーンの親になります)、新たなボーンを複数追加してつなぎ合わせます - 骨格の調和がとれるようボーンを編集します
- 接合部に拘束(constraints)を与えます
(例:人間のひじは一平面上の170度の範囲にだけ曲がります) - 骨格の「rest(休止)」位置(デフォルト位置)を決めます
- メッシュをアーマチャにとりつけます(skinning/スキニング)
- アーマチャの動きが、スキンにどのように作用するかを決めます
(曲げ、伸縮、膨張) - アーマチャのポーズを決めます
(複数のやり方があります:各ボーンを手動で配置する方法、アーマチャのテンプレートを複製する方法、曲線に沿うようにボーンを配置する方法、blender 外部で取得したモーションキャプチャーデータにアーマチャを沿わせる方法) - アーマチャの動きがうまくスキンに作用しているか検証し、パラメータを調整します
(より自然に見えるように、スキンの構造(topology)を調整します)
各手順の詳細を以下に説明します。
アーマチャ
アーマチャは現実世界の骨格に似たもので、メッシュにポージングやアニメーション用の仕組みを作ります。
- アーマチャとボーンパネル
- アーマチャやボーンの調整に使う各パネルを紹介します
- ボーン
- アーマチャの基本要素であるボーンのプロパティを説明します
- 視覚化
- ボーンを視覚化する4つの方法を紹介します
- 組み立て
- アーマチャ内のボーンの構造を説明します
- 要素の選択
- アーマチャの重要部分だけを選ぶ方法について説明します
編集
- ボーンの編集
- Blender でボーン編集を実際に行うやり方を学び、その結果何が起きるのかを見ます
- ボーンスケッチ
- 骨組みのスケッチツール(skeleton sketching tool)を使うとボーンのスケッチが簡単になり、また Blender に現実感をもたらします
- テンプレート化 (eng)
- テンプレートを使うと、既製のリグを自作のモデルに手早く再利用することができます
スキニング
この章では、アーマチャからキャラクターに「肉付け」する方法を見ていきます。
標準的な英語では「スキンする(to skin)」とは「皮をはぐ」意味ですが、ここでは逆の意味で、アーマチャに皮をかぶせる意味で使います。メッシュをアーマチャの周囲に配置していきます。
- オブジェクトをボーンへ連結 (eng 2.4)
- ボーンをオブジェクトの親にする(parent)やり方です。ボーンでこのオブジェクトを制御できるようになります。機械の連結をシミュレートする場合や(例:Newton's cradle)、昆虫やカニの体などのモデリングのように、アーマチャの動きでメッシュが変形しない箇所に使います。
- オブジェクト形状へのスキニング (eng)
- 各ボーンが「スキン」オブジェクトの特定箇所を制御できるように、アーマチャをとりつける方法です。アーマチャが動くとオブジェクトの表面が伸縮するような場合、例えば腕を曲げたときの力こぶの膨らみに使われます。
- 再ターゲット(Retargeting) (eng)
- モーションキャプチャーデータ(現実世界で取得したもの)をリグに与える方法です。元の動作をリアルにまねることができます。このやり方を使うと各動作の面倒なプログラミングをしなくて済みます。
ポージング
ポージングとは、興味深い構成になるように、各自のやり方でオブジェクトの形を決め、シーン内に配置することです。例えば 考える人 のボディランゲージを見てください。または、さそりが攻撃のため尾を持ち上げたところを想像してみてください。
ポーズはアニメーション作成にも使われます。例えば、テニスプレイヤーのサーブのアニメーションを作るとき、ストローク動作のいくつかの瞬間をとらえたポーズを作る必要があるでしょう。(a) ボールを手に持ちラケットが腰の高さにあるとき (b) ボールを投げ上げたとき (c) ボールを打ったとき (d) その後ラケットがもっとも低い位置にきたとき(フォロースルー)です。こうすると Blender が中間のポーズをすべて作り、アニメーションができます。
- 視覚化 (eng)
- アーマチャのポーズづけに役立つ、特にアニメーション用の視覚的な補助機能について説明します。
- ポーズの編集 (eng)
- ポーズの作り方、および、ポーズを瞬間ごとに編集し、一連のアニメーションを作る方法です。
- ポーズライブラリ (eng 2.4)
- よく使うポーズや他のアーマチャにある既存ポーズを保存し、手早く探して使えるようにします。
- 拘束の使用
- 不自然なポーズをとれないように、ボーンに拘束(constraints)を与える方法です。
- 逆運動学(Inverse Kinematics)
- 連鎖内の最後のボーンを動かすと、Blender が自動的に連鎖全体を動かす機能です。誰かの指を持ち上げることを考えてみてください。指が持ち上がるにつれて、手全体が自然に動くでしょう。
- スプラインIK
- 曲線上にボーンの連鎖を沿わせる機能です。